2018年 09月 12日 ( 1 )

なんとも愛嬌のある覗き見絵柄

浮世絵柄の暖簾のようなものを江戸村で見掛けて、どうもそれが頭から離れなかった。

一つは今ふうにいえば暖簾の隙間から小僧が覗き見している「ひょっこりはん」のような図柄。なんとも憎めない。もう一つは、もっと大きな目が隙間から覗いているもの。ちょっと怖い。

調べてみたら、前者は切り落としの幕の間からのぞかせている百万両者の若旦那、艶次郎。山東京伝による黄表紙「江戸生艶気樺焼』(えどうまれ うわきの かばやき)」の主人公。

イケメンでもないのにたいそうなうぬぼれ者で、浮名という遊女と狂言心中を試みる。しかし追いはぎに襲われて身ぐるみはがれてしまう。これは親が仕掛けた狂言で、ようやく自分の自惚れから目がさめてその浮名と結婚する。

後者は、クジラ(鯨)の目で、「目くじら」の意味。暖簾を縦に掛けて、「目くじらを立てて・・・」と、人の心を諭す仕掛けらしい。

どちらも浅草の手拭い屋「ふじ屋」が作っているやつが手に入ることもわかり、こりゃ、うちの家のなかの扉か何かに掛けたいぞ、と思った。

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by k_hankichi | 2018-09-12 00:47 | 美術 | Trackback | Comments(2)