2010年 07月 21日 ( 1 )

川上未映子さんの構えのなさ…『夏の入り口、模様の出口』

マニアではないけども、気心、川上ファン(弘美と未映子)である僕は、友人の読後感想に、読まなくては読まなくては、と焦って書店を捜し回った。

なむー(これ、川上語である)。

ありました。新潮社。実にあっけらかんとしたエッセイだ(週刊誌に連載されているものをまとめたものだった)。全身あるがまま、身構えゼロ。こんなふうに素直に文が書ける人が好きだ。

友人は、小林秀雄が太陽の美しさについて話していたことを、川上が紹介しているくだりに、感心していたが、なるほど、小林を心底理解していないと、ああは小林チックには書けないよなあ、と思うのだ。

僕は、例えば、「秋の気持ちのお献立」という篇などかな。一つの文が句点なく、どこまでも続くところに、何だか吉田健一まで思い浮かべてしまうのだ。僕は、こういった書き方には、たいてい苛々してしまい、仕舞いに放り出してしまうのが常だったから、それはそれは、感嘆している。

早速、今週の出張では、車中、『週間新潮』を読まなくては。

夏の入り口、模様の出口

川上 未映子 / 新潮社

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by k_hankichi | 2010-07-21 00:19 | | Trackback | Comments(3)