「オフェーリアか!とうとうそこまでやってしまったかい、カティア!」と声にでそうになった。そしてちょっと周囲に人が居ないか視線を気にしつつドキドキしながら音盤を買い求めていた。
家に帰ってさっそくライナーノーツの冊子を開いてみる(音楽よりも冊子が気になる音盤は初めてだ)。
うっ、あっ!ええ~っ!
と声まではでないけれとも、期待通りの部分ともう少しお願いしますよぉ、という部分とがあって、ペラペラとページを送ったり、ひっくり返して逆さにしたり、透かして見ようとしたりすること暫し。
そして、ああこれはグラビアアイドル写真集じゃあなかったんだ、シューベルトたった、と深い吐息をつく。
カティアにはシューベルトはまだ早いんじゃね?と思いつつ、聴き始めてみると、おいおい、なかなかどうして、これはイケる。
遅いテンポのなかに、カティアが活きている。彼女のシューベルトへの想いが伝わってくる。
僕の大好きな最後のピアノソナタ。そして4つの即興曲。大きく吐息をつけるほどの満足感がそこにあった。
◼️曲目
1. シューベルト: ピアノソナタ第21番変ロ長調D 960
2. 同: 4つの即興曲 D 899
3. 同: セレナーデ(『白鳥の歌』D 957 第4曲、リスト編曲)
◼️演奏
カティア・ブニアティシヴィリ
◼️収録
Markus-Sittikus-Saal, Hohenems, Austria, 2018.12.19-23
◼️音盤
ソニーミュージック(ドイツ) 19075841202
◼️音盤ジャケット(中身は買ってのお楽しみです)
◼️トレイラー動画