ものを分解するのが子供のころから好きだった。分解してよい電気製品や機械があれば、すぐさまに取り付いて、色々なやりざまでそれをひとつひとつ取り分けて個々の部品にしていった。
その逆も好きだった。再び組み上げていくとき、部品の一つ一つの組み合わせの妙に感じいったりした。組み上げ順を間違えても落胆することはなく、再び分解して間違えただろうところからやり直した。部品が足りないと収まりや嵌りの具合が悪いことに納得もした。
同じくプラモデルの組み立てやらもとても好きで、どうかすると毎週の土日はそれに埋没していたときも長らくあった。
だからだろうか、巨大な建造物の建設過程の写真が飾られていたのをしげしげと眺めて、ちょっと高揚した気持ちになっていた。
空間のなかに時間が重なって流れていく過程。あとからでもそれを眺めたりすることがたまらなく好きなのだ。