五嶋みどりの最初のバッハ

友人から、このバッハの無伴奏の演奏が凄い、と言われてそれを街で探し回ったが無かった。→まだ聴くことのできないバッハ

がっくりしていたところに、この全集が目に入った。今年ドイツで発売された10枚組の特選盤集だった("The Art of MIDORI")。最初に聴き始めたのが、バッハであり、それは無伴奏ヴァイオリンソナタ第2番、BWV1003で、すこし音が鳴り始めただけで、それが全く別の世界のバッハだと分かった。

それは遠く離れた、孤高で怜悧な場所から呼びかけてくるような響きだった。それは哀しみとも違う。でも、そこには木々があり、そしてその合間にはちょっとごつごつとした岩肌が見えている。

だからといってそこは殺伐ということではく、その足元には静かに脈々と流れるものがある。つまり生命の誕生の場所のようなところだ。

聴いている僕は透き通ってゆく。悪いものが抜けてゆく。邪な考えが雲散霧消していく。

涙を流さずに聴きとおせない、おっそろしく素晴らしいバッハだった。五嶋さんをもっと早く知っているべきだった。

■曲目
・バッハ:無伴奏ヴァイオリンソナタ第2番イ短調, BWV1003
・バルトーク:ヴァイオリンソナタ第1番, Sz. 75, BB84
■演奏:五嶋みどり、Robert McDonald(pf)
■収録
・2005/8/22-23, Mechanics Hall, Worcester, Massachusetts (Bach)
・1999/9, 同上(Bartok)
■音盤:ソニーミュージックエンターテインメント・ジャーマニーGmBH 88875183402-7

Various: the Art of Midori

Midori / Sony Classics

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バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番/バルトーク:ヴァイオリン・ソナタ第1番

五嶋みどり / ソニーミュージックエンタテインメント

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Commented by Oyo- at 2016-09-19 14:05 x
五嶋みどりさんの響きがはんきちさんの文によってダイナミックに聴こえてきます。
Commented by k_hankichi at 2016-09-19 16:27
おようさん、この音盤、是非、どうにか聴かれることをお勧めします。かならずや、沁みわたり、そして驚かれると思います。
Commented by maru33340 at 2016-09-19 19:56
僕も今回彼女のバッハ無伴奏を聴くまで、恥ずかしながらこの人がこんなに素晴らしいヴァイオリニストだと認識していませんでした。
「みどりさんごめんなさい」と言いたいです。

Commented by k_hankichi at 2016-09-19 22:16
「すみませんでした、でも、これからもっともっと聴きます」
by k_hankichi | 2016-09-19 08:20 | クラシック音楽 | Trackback | Comments(4)