神奈川の三番館で映画『ブルックリン』を観た。→
http://www.foxmovies-jp.com/brooklyn-movie/
戦後間もないころ、アイルランドの田舎町に住む若き女性エイリシュ・レイシー(シアーシャ・ローナン演じる)が、職を求めてアメリカ合衆国に渡る。その先は、ニューヨークのブルックリン。その地には、故郷を同じくするひとたちが、さまざまな職について仕事をし、新天地でなんとか生きていこうとしている。
百貨店の売り子をしながら、夜間大学でまなぶエイリシュは、イタリア系移民の家庭に育った男トニー・フィオレオ(エモリー・コーエン演じる)に出逢う。そして恋をしていく。
彼女の姉が不幸に見舞われ、再びアイルランドの地を訪れたエイリシュは、その居心地の良さに、新大陸での日々のことを忘れそうになっている。そんなエイリシュが決断したのは・・・。
それにしても、このエイリシュ役のシアーシャ・ローナンの美しさには目を見張った。静かな憂いある眼差しのなかにあるしっかりした知性と色香。アイリッシュウイスキーにもある奥深さに呼応するかのようだ。
ところで映画のなかのアイルランドの人たちは、緑色系の衣服を好んで着けていて、それはとても彼らの風土や風情にマッチしていた。そしてそれは僕がかつてアメリカで暮らしていたときに、友人の奥さんから掛けられた言葉を思い出させた。
「いやー、みてあなた、Hankichiさんの新緑のようなコットンセーター。アイルランド人みたいだわ。あー、はっはっ。」
30年前の東洋人の当惑。それは嘗てのアイルランド人たちの当惑にも、似ていたかもしれない。
■映画トレイラー →
https://youtu.be/RtlM8XjVmhQ