日本の戦国時代に居た。時は群雄割拠。あちらでもこちらでも戦がつづいている。血で血を洗う、生き馬の目を抜くような争いだ。もうこんなことをしていては国が国ではなくなってしまう。僕はそう思った。
そんなふうに感じたとき、南の地に鉄砲の伝来があったことを伝え聞く。と見る見るうちにこれを専門に扱う鍛冶屋が生まれ、戦にこの武器が持ち込まれる。たたかいのスタイルが変わって来た。織田、豊臣、そして徳川の時代が訪れる。
江戸幕府の発足は、革新的だった。地方で反乱勢力が再び起きることを予見し、この抑制のために家康は江戸城下に各藩に屋敷を設けさせ、妻子を江戸に住まわせる制度を立てたのだ。そして、この江戸との間を、各藩は大名ともども一年毎に行き来させられる。大量の家来と物資を伴っての「大名行列」だ。
なるほど。僕は驚嘆した。世界のどこに、このようなユニークな隷属システムを創り出した国があったろうか。徳川の才知にただただ感嘆する。時代が流れる。
ああ・・・、文明開化の足音が聞こえてくる。まもなくこの世に変革が起きるのだろうか、どんなふうになるのだろうか。
と思ったら目が覚めた。夢の中で、中世から近世までを、空中からずっと眺めていた。