昨晩からみちのくに来ている。3.11の暗さを思い出しながら、寒さの緩んだ夜が更ける。
朝を迎える。曇天であるだけで、街はいつもの爽やかな喧騒のなかにある。立ち寄るカフェでは、コンテムポラリ・ジャズのヴォーカルが静かに響く。
しかし僕らは知っている。この裏にある心の底流を。昨日から今日にかけて、億千万の人たちが振り返り、静かに深く思いを馳せていたことを。
あの日あのときあの瞬間。その出来事。心の流れ。感じたこと、所作したこと。
声を大にして叫びたいことから、ひっそりと心の底にしまい込みしかし深く内省に繋げている夫々のことに思いを馳せる。
僕は静かに呼吸する。僕らが拓く未来を見据えて。僕らが自身が為すべきことがらを想って。