エギュベル・ジン(Eyguebelle Gin)を飲み始めた。これは、南東フランスのプロヴァンス地方、ローヌ川沿いのドローム県グリニャン村の渓谷にあるトラピスト・エギュベル修道院で蒸留されたものだ。ボトルのデザインは、ジゴンタスのワインボトルのようなデザインで、それは何とも格式がある。
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http://www.eyguebelle.fr/jp/
さて味について。口に含むと、ジュニパーベリーの香りは強く、オレンジの皮の甘い香りが溢れる。アルコール度数も40%で、なんとか僕にとっての洋酒(ワインは除く)の下限値をクリアしている。
しかし、やってはいけないことがあることが分かった。炭酸水を加えてみたら、甘さが急速に倍加するのだ。えぐみが出てしまって、もはや手の付けようのない飲み物に化してしまう。仲の良い友達に対しても吠え続ける、高校のときの友人の飼い犬のようだ。
だからこれは、本当は冷凍庫でキンキンに冷やして、それをストレートで呑まねばならぬ。
エギュベル・ジン。輝く太陽がまぶしい、もしかするとバハマ諸島の響きまでもが聞えそうだ。おそらくこれは、ジンと名のつく最も南の飲み物で、それは修道院の外に拡がる、たおやかなる解放の空気への憧れを禁じ得ない、そういう抑制と解放のはざまの酒なのだ。