小林秀雄が言及したモーツァルトのクインテット第三番ハ長調K515
件の小林秀雄と河上徹太郎と対談では、モーツァルトの弦楽クインテット第三番ハ長調K515のことが話題になっといた。
今朝はさっそくその曲を聴いてみた。バリリ弦楽四重奏団。これまで針を通したことがない音盤(昔風に言えば)だったが、実に心安らぐ曲だった。
第一楽章の主旋律のモチーフは、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第五番ハ長調K219iと同じ音階展開で驚くが、その使い回しの妙は秀でている。一旦マイナーに転調して不安にさせたたあとに戻る節など絶妙だ。ああ、こういう節回しのことを小林は言っているのかなあ。
爆弾低気圧が過ぎ去り、いつもの、ちょっと黄色がかった青空のもと、仕事に向かう朝は軽快だ。