朝ドラの光(夏菜)と影(風間俊介)・・・『純と愛』
NHKの朝ドラ『純と愛』を観た(第1週目「まほうのくに」のまとめ再放送)。
http://www1.nhk.or.jp/juntoai/index.html
夏菜という女優が、大阪の一流ホテルに入社して自分の理想を目指す姿を描いていく。とても元気があって清々しい彼女を見ているだけで、心身がきれいになっていくように思う。
この女性の溌剌さとともに、これからの半年のドラマが期待されるが、僕は主演のもう一人、風間俊介に釘付けになった。やがて純と結ばれてゆく男・愛(いとしと読むが、あいと呼ばれる)を演じる風間が持っている「影」と暗さは、それは凄みがあり、そして、その無表情な顔立ちとすこし病んでいるような彼の言葉に、なぜかぐいっと引き込まれていく。昨年のフジテレビドラマ
『それでも、生きてゆく』の名演がよみがえるとともに、この先の展開を期待する。
カメラワークも良い。互いに凝視する状態を描写する際のカメラは微妙に揺れていて、それが心境を直截的に表すようだ。
純の故郷、沖縄・宮古島の姿も、ときどき織り交ぜられ、「ちゅらさん」の郷愁もそこに漂うこのドラマは、ちょっとしたブームになるような予感がする。