残暑のなかで

残暑のなか、遠いむかしの子供のころを思い出した。

早朝からクヌギの木を巡り、幹の根元をドンドンと蹴れば、かぶと虫、オオクワガタ、カミキリなどがポトポト落ちてきたこと。

スイカを遣り過ぎて活きが悪くなったその虫たち。

朝から学校のプールに出掛け、その水の冷たさに思わず身震いし、しかし唇が紫色になるまで興じつづけたこと。

昼になれば林に出かけて土器拾い。はるか悠久なる時代に想いを昂ぶらせた。

そうかとおもえば図書館に通いつめ、とっかえひっかえ片っ端から読んでいたこと。そのときの窓のカーテンのたなびき。

東京からすぐ川向こうの街には田んぼが開けていて、その合間の沼地でアメリカザリガニを採っては餌にしまた採って遊んだ。

夕暮れまでほっつき歩き家に帰ったときの涼しい風。

夜になれば田に行ってホタルを採り、家のなかで放して飛ばしたが、あれはまだ初夏のことか。

追想はなぜかこころの底があたたまることばかりだ。
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Commented by maru33340 at 2011-08-24 07:50
僕は今日から、高野山で研修です。少し清らかになってきます。
Commented by k_hankichi at 2011-08-24 20:24
千里さんの庵を訪ねられますね。
by k_hankichi | 2011-08-24 07:42 | 街角・風物 | Trackback | Comments(2)