なかなか出会えないJune Brideに臨んだ。少しポツポツとくる雨空だったが、そこだけは明るい気がした。横浜のその地はかつての山の手で、桜の名所の神社の名を冠していた。
最近建てられたカテドラルと呼ばれたチャペルはパイプオルガンも具備していて、なるほどこれならカテドラルと言ってよいかな、とぼくはひとり黙った。
とても新鮮で端正なカップルで、こころ和やかになり、そこだけは梅雨空から離れた爽快な空間になった。
宴のなかでは普段は知り合えぬような仕事の人たちと出会った。それはその場かぎりのことなのだろうか、もう遭えぬ人たちなのだろうか。若い二人の出会いと繋がりという軌跡に感銘するとともに、その他たくさんに広がる世の中の人と人の繋がりの細い糸の絡まりの複雑さと、そして淡さを同時に感じた。