Numabeさんが購読されているBBC Music。うらやましいなあ~と思いながら一年ぐらい過ぎ、ああやはり購読せねばと、この正月にBBCのWeb登録した。それからほぼ3カ月。ようやく、ほんとうにようやっと僕の手元に届いた。この間の紆余曲折は、欧州の会社やら人との付き合いそのものの、Never Ending Storyに近いままならぬやり取りであった。まあ、「彼ら」だから仕方がない。
さて、1月号を頼んで届いたのは2011年4月号であるその号の特集は、´The 20 Greatest Conductors of all time’だ。時代を率いる100人の指揮者による投票。レコード芸術誌の欧州版のような企画ではあるものの、しかしとても興味はそそられた。欧米の著名な現役指揮者が推すのは誰なのか?
とても腑に落ちる結末なのだけれど、それは、僕らが、高校3年生や大学1年生のころに出会った、あの指揮者なのだけれど、そしてそれは、だれもが認める、最高のベートーヴェンの第7交響曲を指揮した彼なわけだけれど、そうなんや、それは、そうやろうけんどもなあ、と、関西弁とも九州弁ともつかぬ言葉で応えたいような気持になった。
あれれまあ、欧州人は、やっぱり、彼を推すのですかあ、とクレンペラーファンの僕は、もうちょっと夢を見ていたかったただけに、その答えにまあ、当然にそうだろうなあと納得するとともに、音楽鑑賞というもののグローバルな共鳴性、共通性ということに感じ入っている今である。
それにしても「音のカタログ」のようなものを付録させる雑誌に対比して、BBC Musicが付録で届けるCDの充実の極みは何なのだろうか、と思うのだった。今月号の付録は、次である。雑誌込みで800円にも満たないこの僥倖に、僕はただ恍惚となるいっぽうである。
■マーラー:交響曲第8番「千人の交響曲」
演奏:ドナルド・ラニクルズ指揮、BBC交響楽団、エジンバラ音楽祭合唱団、ロイヤルスコティッシュ国立オーケストラジュニア合唱団。エリン・ウォール(so)ほか。
録音:2010.9.4、エジンバラ音楽祭、アッシャー・ホール。
音盤:BBC Classic、Vol.19-7。
恐るべきかな、英国魂。