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ついにムターさんに出会う
今朝、神奈川県立音楽堂のHPを眺めていたら、なんと、先週までは完売と表示されていた、ムターさんコンサート(本日午後3時からのマチネー)の券が、当日(本日)、午後2時から少数、発売されるという。あわてた、あわてた。

で、とにかく、何が何でも、行かねば、と音楽堂に向かった。正午前、楽屋口脇の当日券売り場に、一番で到着した。

退屈紛れに、小説なんぞを読んでいたところ、午後1時、黒塗りのリムジン型ミニバンが楽屋口に横付けされる。

Ah, oh! la la!

アンネ=ゾフィー・ムターさんと、ランバート・オルキスさんが、降りてきたのだ!僕の目の前を、お二人が、1.0mの距離で、にこやかに、颯爽と(もちろんムターさんのほう)、入っていった。バイオリンケースは花柄であしらわれていた。

昇天気味の気持ちがおさまらないまま、僕もやがてホールに入った。1106名の聴衆の一人となることができた。

そして幕があけた。

ムターさん、真っ青な五月晴れのような色の人魚服に身を包まれながら(笹の葉が水に浮かべられているような東洋的な柄が入っている)、ランバートさんとともに登場。ああー、かっこよい。

オール・ブラームス・プログラムが始まる。

ヴァイオリンソナタ 第2番イ長調、第1番ト長調「雨の歌」、第3番ニ短調。

珠玉の世界。ため息をつくような、かすれるような、かすかな響きの、「微かさ」の凄さを知った。震える弦。震える音。そして、旋律の展開。心情を吐露するようかのようである。そして、情熱が、気持ちが、昂ぶっていく。濃厚さが、そこに投げかけられていく。

ランバート・オルキスさんも上手である。円術と洒脱が組み合わさったような絶妙なピアノ。こういう伴奏者がいることで、すべてを任せて自己表現できるのだ。

ムターさんの瞑想もあった。ピアノに任せるところは、楽器を下におろして、物想いに任せる。この表情は、ずっとまぶたの裏に記憶されるだろう。

J. ブラームス。そのヴァイオリンソナタ。第3番は、1, 2番とは、ずいぶんと異なる世界観に立った作曲なのだということも、通しで聴いてみて、なんだか、わかった。

かつて、東洋一といわれた木のホール。濃厚な、とろけるような音と汗と、ぼくらの熱気とともに、夕暮れに向かった。

<追記>
3曲の感想。「ローマの休日」の最終場面のヘプバーン張りに、いずれの街もそれぞれに・・・。といいたいところですが・・・。

第2番、始まりは少し緊張されていました。CDで聴くよりも、はるかにダイナミックレンジが広い奏者であることに、まず、驚きます。幸福感溢れる第一楽章です。そして、第二楽章は朗々と語り始めます。第三楽章は、心の戦慄きの世界です。

そして「雨の歌」。録音で聴いていたテンポよりもさらにさらに遅く、こんな遅くて止まらないのか、と思いました。でも、やがて、たゆたうように弾き始めます。とぎれとぎれになる、ぎりぎりのところで、ぽつぽつと、語り始めます。弦が、ここでも擦れゆきます。ささやくような音。「アカルサハ、ホロビノ姿デアロウカ」、というところを超えて、希望を目指していこう、と、悩みつつ声を漏らしていくのです。第2楽章は、冒頭のピアノにまずはムターさん、瞑想します。そして、おもむろに弾き始めるのです。陶酔している間に、第3楽章まで通り過ぎてしまいました。あっという間に、喝采に包まれます。夢見心地のなかでした。

第3番、不安げなはかなげな旋律で始まり、でも、その諦念を打ち破ろうとする、溌刺とした流れに乗ります。第2楽章は、朗々です。最終楽章は、掛け合い・対話の高次の絡みです。はらはらする気持ちもありました。オルキスさんだから、このムターさんの自在の語りに付いて来られるのでは、と思いました。ブラームス、この3番目のソナタは、他の二曲とは、違う次元を念じていた(おそらく20世紀を見ようとしていた)のでは、と思いました。

アンコールも、オールブラームスでした。
ハンガリー舞曲第2番、第1番、子守歌、そして、ハンガリー舞曲に戻って第7番。この4曲ともに、もの凄い情念の嵐でありました。ジプシー民族を、ムターさんは小さい頃に、どこかで見たのだろうな、と思いました。彼らの歩み、そして、そこで、口づさみ踊った人たちを、頭に鮮やかに浮かべながら弾いている、そう思いました。

※CDが出た時のメモは以下です。
http://hankichi.exblog.jp/13957044/
by k_hankichi | 2010-04-18 19:43 | クラシック音楽 | Trackback(1) | Comments(5)
Tracked from 田丸一男のCelloに夢.. at 2010-04-19 07:00
タイトル : 世界的ヴァイオリニスト アンネ=ゾフィー・ムター IN 芸文
カラヤンに認められた世界的ヴァイオリニスト、アンネ=ゾフィー・ムターさん(46)の来日ツアー最初のステージが17日(土)午後2時から兵庫県立芸術文化センター(兵庫・西宮市)で行われました。カラヤンに見出されて14歳でCDデビュー、以来トップ・アーティストの道を歩み続ける女王は「繊細さ」と「歌うような演奏」が印象的。演奏会後にはサインを待つ列が 300メートルもできました。[右:サイン待ちの列](2010年4月18日) ★6公演中、唯一の関西は芸文 東京一極集中はなぜか? アンネ=ゾフィー...... more
Commented by s_numabe at 2010-04-18 19:52
ついにお聴きになったのですね。羨ましい。しかもブラームス全曲とは凄いですね! 「雨の歌」さぞかし心に沁みたことでしょう。

曲ごとのご感想をリクエストします。ぜひお聞かせ下さい。
Commented by k_hankichi at 2010-04-18 21:04
沼辺さま、はい。心に沁みました。追記しました。
Commented by maru33340 at 2010-04-19 07:32
うん、羨ましや。服装は想像できますな。さぞ美しかろうなあ…曲順はCDでも、2>1>3でしたね。そこに何かしらの意味があるのでしょうな。
追記
彼女のチャイコフスキー・バイオリン協奏曲を聴いているなう。この独特なウ゛ィブラートには悩殺された。
Commented by k_hankichi at 2010-04-19 21:45
服装、ターコイズ・ブルーという色かもしれません。なにゆえに、あのように、しゃなりしゃなりと歩けるのだろうか。映画「マーズ・アタック」、の火星人の女性のようです。曲順の不思議はわかりません。しかし、明るい曲想から、精神の高みに向かっての順番のように思えてなりません。

ムターさんのチャイコフスキーは、聴いたことがありませんでした。ぜひ、ききとう。
Commented by k_hankichi at 2010-04-19 22:09
「第1番「雨の歌」G Majorは、第2番A Majorの一部だと言われているのはどういうことでしたっけ・・・。」というムターさんの語りが、DGのコマーシャルビデオに入っていました。ここにヒントがあるのかもしれません。3月16日のブログに貼ったYoutubeにあります。