片岡義男さんを昨年夏ごろ大分読んだが、積ん読にしていた英語練習帳をやっと読んでいる。角川Oneテーマ21新書。
バイリンガルの片岡さんが、日本語でよくつかう言い回しを英語でどのように言うか、を明らかにしていく。1ページ1ページが問題文形式なのだが、うーん、そうかあ、と唸ってしまう。
合点がいくのは、日本語の言い回しというのが、いかに、主語やら言いたい背景やらがたくさん省略されているのか、ということだ。一方で、英語でも、そういうことがあるのだ、ということがわかる。ああ、たしかにそういう言い方を聞いたことがあるなあ、とも思う。
自分の正解率には愕然とはするが、実に論理的な説明なので、いちいち納得する。そして、片岡さんの解釈をみているだけで何だか身につきそうな気がする。
外国人の前で、これらの言い回しを工夫していえると、さぞかし胸がすくだろう。おっ、ちがうぞこいつは、という感じになると、嬉しいかもしれない。
片岡さんっていうのは、論評もまさにロジカル、海外の小説を中心とした書評もすばらしく、ほんとに多才なひとだ。ウォンチュー、のひとでは全然ないのだ。