今日は島田雅彦さんの「徒然草 in USA」(新潮新書)を、出張で宮城に向かう車中で読みました。
またまた、大局的に考えることの大事さを痛感しました。
経済を学んだ人からすれば当たり前なのかもしれないしれませんが、たとえば以下のようなものです。
資本主義は、自由競争の名のもとに、貧しい者をより貧しくし、戦争と恐慌をもたらす。善の区別や内省、理性、あるいは倫理というものがすっぽりぬけてしまう。
そして今やその首謀をしていたアメリカ社会はもはや自滅の一途にあり、そこに盲従する日本は、堕落が見えている。
…としています。
堕落…。そうか。
それとはなく気付いていたし、分かってはいたが、見てみぬふりをしていた。考えないようにしていた。難しいから。
今、綺麗なもの、すばらしいこと、楽しいことだけ考えていたかったから。会社の仕事も忙しいし。
でも、世の中に何かの投げ掛けをしていかない限り、ぼくら日本人の存在がどんどん低下してしまうわけだ。
製造業に携わるぼくにできることは、日本から世界に向けての差異化製品や技術を発していくことか。
外国の彼らの想像をはるかに上回る、そしてできれば全く新しい文化につながるモノを創り出していくことか。
こういうことをしっかり意識して、仕事のなかで、より円滑に関係部署と創造的コミュニケーションをしていかねば。
・・・今日の仕事は、ある電子部品の次世代品開発に関する打ち合わせだったが、なんとなく直近の売り上げや品質、歩留まりといった、そういうサイズの関心事になりがち。
でもよく考えればこの部品、その実、世界の一二を競う性能であり、世界の映像文化を支えているもの。
関係者で、もっともっと目線を上げ、マインドやモチベーション高くプロジェクトを進めていけるようにしたいな。
そして日本の力を、影響力を、見せ付けたい。