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ベルギーワッフルを食べてみれば・・・

原宿や渋谷で食べるワッフルを、以前はワッフルだと思いこんでいた。この僕は、あまく構えていた。ただのスナックだろうと、たかをくくっていた。

しかし、べルギーワッフルを一度食べてみたら、日本のそれは、似て非なるものであることが分かる。完全なる甘美な世界である。質は異なるものの、日本の味で比肩するとすれば、虎屋の羊羹やら、京都の和菓子ということになるだろう。究極なる陶酔と律義さのバランス点にあるのだ。

ベルギーワッフルを一度食べてみたら、まったく違う世界が開けることがわかる。

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by k_hankichi | 2010-10-31 00:14 | 食べ物 | Trackback | Comments(2)

ブリュッセルの夕暮れ

ヴィクトル・ユーゴーが、世界でいちばん美しい広場と呼んだというグラン・プラスに再び来た。

ここでは、黄昏に空は最後の青さを主張する。鐘楼に灯がともる。黄土色の灯は、空の青にコントラストをつける。青はやがて深い藍色になり、それが魂に染み入るような、落ち着いた気持ちをもたらす。

広場の夜。人々は鐘楼を見上げながら、それぞれの感嘆と感慨にひたる。説明のいらない世界。

夜は暮れゆく。

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by k_hankichi | 2010-10-30 14:58 | 街角・風物 | Trackback | Comments(2)

石畳にこだまする、夜のしじまに息づくもの

暮れて冷え込んできた夜のルーヴァン。市庁舎の建物の近くで若者たちが、更けゆくなかにも語り合う。街角の石畳を幾千回も踏みしめ、歴史の中に生きながらも、彼らは現在を感じ、そして社会に羽ばたいていく。

彼らの原風景は、つねにこういう景観の記憶、音の記憶、足の裏の記憶、色の記憶が積み重ねられている。東洋の僕らの原風景とは異なる、堅く、ときに厳しいもの。鐘楼の鐘の音が近くに遠くにこだまし、その記憶に重ねられる。

人々は、みな固有の原風景をもっている、ということに今更ながらに気付く。

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by k_hankichi | 2010-10-29 14:45 | 街角・風物 | Trackback | Comments(2)

ベルギーの石畳を歩きながら感じること

ここベルギーのルーヴァンは、街並みのなかに世界遺産をもつ。ホテルから仕事先まで、歩いて40分弱。タクシーで行く距離だけれども、そういう遺産を周囲に見ながら、足の裏から何かを感じたくて、毎日、歩いて往復している。

石畳は無言のなかにも伝えてくれる。

中世の街並みがそのまま残るここは、ずっと昔からの歴史に、今を生きる自分が重なる交差点であり、これから何十年か何年か生きる自分の存在など、芥子つぶにもならないことが分かる。

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by k_hankichi | 2010-10-28 15:32 | 街角・風物 | Trackback | Comments(2)

Summer Timeの欧州

今週末まで、欧州はまだ夏時間である。明け方はゼロ度近くに冷え込み、車の窓ガラスには霜が降りているほどであるのに関わらず、である。朝は8時くらいにならないと明るくないし、夕も暮れるのが早い。東京よりもずっと北に位置することを知らなければ、なんだか騙されたような感じになるだろう。

欧州人は、ずっとこんな気候のなかで暮らしている。暗くなると何もやることがないから、思考を深めるには最適だ。芸術が栄えるのもさもありなんである。哲学も文学も深まるだろう。

彼らからすれば、日本人など、南方系の農耕民族にしか見えないだろうし、でも、そういう温暖な土地に住んで気楽そうに暮らしている人種が、わざわざ北方のこの地まで出かけてくることは理解しがたいに違いない。

欧州の暗くさみしいSummer Time。僕も、すこし思索を深めたい。そんな気になるベルギーの朝である。
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by k_hankichi | 2010-10-27 14:07 | 一般 | Trackback | Comments(3)

欧州へ

仕事で欧州に向かうところにある。ゆっくりと旅行で出かけられると良いのだが、なかなかそういうわけには行かずである。

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by k_hankichi | 2010-10-26 11:04 | 一般 | Trackback | Comments(3)

ルービンシュタインの追憶

ルービンシュタインのピアノに一度填まると、しばらく抜け出せない。ロマンティックな優しさと、時に沸き上がる郷愁と哀愁を淡々さで誤魔化そうとするピアノ。刻々と変わるテムポが彼の心の揺れ動きのようだ。ショパンのバラードもそんなふうに弾いている。

そんななか、若い弾き手による同じ曲を聴いた。さっぱりとして、聡明で、ちょっと恥ずかしげで優しい面持ちのなかに、才知が光る。

戦禍により国の分断や抑政、そして解放を勝ち取ったことを目の当たりにしていない世代の彼は、ショパンを純粋に楽しんでいる。こぼれ落ちるかのような珠玉の音魂の数々。こころを制約するものや枠は、そこにはない。

ピアニストたちは、新たなバラードを次々に切り開いていく。ルービンシュタインの魂を、心にきっと宿しながら。
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by k_hankichi | 2010-10-25 07:53 | クラシック音楽 | Trackback | Comments(2)

ブリュージュの金聖響

金聖響さんが、ベルギー・ブリュージュのフランダース交響楽団の主席指揮者に就任した。
http://www.symfonieorkest.be/conductor.php?aid=7

ブリュージュ(あちらの言葉ではブルッヘと呼ぶ)は運河と石畳に囲まれる、北のベニスと呼ばれる古都だ。世界遺産が街のなかに3つもあり、それはそれは美しい。歩いているだけでも、まるでおとぎ話のなかに居るかのように感じる。メトロポリスの神奈川フィルと、古都金沢に加えて、欧州のこのノスタルジーとのあいだを往き来することになる彼は、さらに幅や奥行きが広がっていくことだろう。

フランダース交響楽団のHPでは、いま、彼が2009年11月に指揮したエルガーのエニグマ変奏曲がMP3で聴ける(上記サイト右側のMediaというところのスピーカーマーク横のPlayマークをクリック)。エネルギッシュであり、そして端正な精緻さを兼ね備えていて、これは素晴らしい演奏だ。

■ブリュージュの運河。2003年10月撮影。
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by k_hankichi | 2010-10-24 12:26 | クラシック音楽 | Trackback | Comments(0)

羽田空港のこと

この水曜日、九州出張から帰ってきたが、ちょうど羽田空港・国際線ターミナルがオープンする前日で、空港全体が、大晦日のような、なにやらそわそわする雰囲気に包まれていた。

国内線ターミナルから国際線に繋がる通路付近も、真新しく、店々も東京の都心のそれのようなデザインだ。なににつけても新しいものは良い。

しかし、この国際線。家出して家族から忘れさられていた長男が、のそっと帰ってきた感じがある。一日中働けますといい、華美さは有るものの、肝心の駐機場は、子どもだましのような数である。

沖合いに新工法で滑走路を建設することを、35年前に大々的に展開し、拡張ができていれば、羽田空港は、世界の最先端を走るような物凄い成長を遂げていたろう。

システム、インフラ、アクセスなど、都市計画、デザインは重要だ。失われたものは大きい。首都であり、アジアの一大コアであれば尚更だ。

雰囲気や臆測にながされることなく、なにが目的なのか、ありたい姿は何か、大切なことは何かについて、多面的に充分に、また利権は排除し、 議論を尽くして決めていきたい。

会社の仕事もそうだな。
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by k_hankichi | 2010-10-23 11:19 | 社会 | Trackback | Comments(0)

『日本辺境論』(内田樹)の痛快さ

内田樹さんの『日本辺境論』(新潮新書)を読んでいる。痛快、爽快、目が覚める論説だ。

辺境人とはなにか?

「ここではないどこか、外部のどこかに、世界の中心たる「絶対的価値体」がある。それにどうすれば近づけるか、どうすれば遠のくのか、専らその距離の意識に基づいて思考と行動が決定されている。」

そのような人間のことをいう、としている。

出てくる事例のひとつひとつは、まさになるほどと頷くしかなく、それはやがて感慨に変わる。ここまで看破されると、痛快、爽快である。

ああ、なるほど、そうなんだ、と安心さえする。そういうふうに、自分の国の人間たちとはなにか、ということを問い続けるのも、世界のなかで日本人くらいなものだ、とも内田さんは言う。

日本辺境論 (新潮新書)

内田 樹 / 新潮社

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by k_hankichi | 2010-10-22 07:20 | | Trackback | Comments(2)


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