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「日本語が亡びるとき」

水村美苗著、筑摩書房刊

僕らが使っている日本語がいかに大切なのか、いかに奇跡的な成長をとげたのかということを極めて論理的に説明してくれ、そしてまた感銘を与えてくれます。

水村さんによると、言葉には普遍語、現地語、国語という三つの概念がある。古くから考えると日本には普遍語としての漢語があり、日本語は話し言葉ではありながら文字が無い現地語でしか過ぎなかった。それがひらがなカタカナの発明とともに、書き言葉としても表現する言葉としても思考をつかさどる言葉としても普遍語(漢語)を凌駕する高みに育っていった。国語として世界と同時性をもって世界の人たちと同じことを考えられる言葉に育っていった。

日本語のもつ極めて多彩な表現能力、それは日本人が持ち合わせている感受性、感性、思考力、想像力、創造力、論理展開力につながっている。日本語をぞんざいに扱ったり、学校で学ぶ、教えるということを減らしていったり、表記を簡略化してしまったりすることは、それら日本人ならではのものを失っていくことにつながる。

欧州での普遍語はラテン語であり、これをもとに各地域での現地語が文字化され国語に育っていった。そしていまや英語が世界の普遍語になりつつある。こういう “英語の世紀の中”で、僕らの言葉をいまいちど見直して大切に大切に受け継いでいかないといけない、受け継がせないといけない、そう思いました。

日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で

水村 美苗 / 筑摩書房


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by k_hankichi | 2009-01-18 18:04 | | Trackback | Comments(0)

カルロス・クライバーのベートーベン交響曲第7番

不況の年。最後の安穏とした3連休になるのかなぁ…、と思いながら、今日は昨年末から復活したクラシック熱のためにCDショップへ行きました。

クライバーのベト7購入。バイエルルン国立管弦楽団のライブ。1982年5月3日に、カール・ベーム追悼のためにミュンヘン国立劇場で演奏したライブ録音。左から第一バイオリン、チェロ、ビオラ、第二バイオリンと配置した奏法らしい古典配置を追及しているものらしいですがめちゃくちゃ凄い。もう4回聴きました。

だいたいにおいて観客は、一楽章のまえに指揮者入場のところからブラボーコール(これが17秒も入ってる)。
演奏後の静寂と喝采の盛り上がりも、わかる、わかる、その気持ち。

スーパーオーディオCDの輸入版ですが素晴らしい演奏と音。1490円は、安すぎる。

で、ネットでいろいろ見ていたら、この1月8日金曜の夜、クライバーが来日いた際のビデオが放映されてたと云うことで、ガーン( ̄□ ̄;)!!。昭和女子大学人見記念講堂での演奏。1986年5月16日のバイエルン国立管弦楽団。

人見記念講堂での聴衆は、演奏終了後に直ぐさま大喝采とブラボーコール。ミュンヘンのお客さんは、大分余韻を味わった上で、おもむろに徐々に拍手が増し、やがてそれが鳴り止まぬ、という感じの違い。

ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調Op.92 [Import]

ORFEO


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by k_hankichi | 2009-01-12 23:20 | クラシック音楽 | Trackback | Comments(0)

「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」 

マーカス・バッキンガム & ドナルド・O・クリフトン著、日本経済新聞社

年末に先輩に薦められ、今週読了。”弱みの領域を強める”、ということではなく、強みをおおいに大切にしよう、というメッセージの本。

それをする上で大切なのがおのおのの持つ“才能“。そしてそれは繰り返し現れる志向、感情および行動パターンであり、何かを生み出す力を持つ資質”、であると定義しています。そして、その自分の才能を核に育てていくことが弱みを補強するよりもずっと効果的であることに気づかないと、ほんとうにもったいない、とも言っています。

この本を買った人には、米国のギャラップ社が運営するStrengthfinderのプロファイリング(180の設問に答えていく)をインターネット経由で受けることができ、その結果の分析が返ってきます。

さっそく自分でもやってみたところ、「自分だけの特長的な資質」は、あたっているところが多い。

今年、自分としてもこういったことを頭に置きながら仕事に、生き方に反映していきたい、と思いました。また、“強み”を互いに活かす仕事の仕方、配置、分担についても、さらにより考えて進めてみようと思いました。

http://www.nikkeibook.com/book_detail/14947/ 

さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす

マーカス バッキンガム / 日本経済新聞出版社


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by k_hankichi | 2009-01-12 20:41 | | Trackback | Comments(0)

Black Grouse完飲

フェイマス・グラウス(Famous Grouse)というブレンデッド・スコッチウイスキーを好む人も多いと思いますが、このディスティラーがブラック・グラウス(Black Grouse)という銘柄を昨年5月から上市開始しました。

味は、Famous Grouse的ですが、これにアイラモルトを加えたもので。とてもスモーキーな味です。クレゾール臭も深まっている。Famous Grouseファンであれば、かならず気に入ります。

昨年秋に出先で買い求めて、すこしづつ家で飲んでいましたが、最後の1杯を今日とうとう完飲。仕事始めの夕べということで飲んでしまったのですが、このスコッチは飲み終わり。

ところで今年は自分の年齢としても一区切りの年。いろいろ素直に、かつ、大胆に、そして、「心」を大切にすごしていきたいと思います。


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by k_hankichi | 2009-01-05 21:47 | | Trackback | Comments(0)

アンソネスのシューベルトピアノソナタ第20番

「意味がなければスイングはない」(村上春樹著、文春文庫)のなかに、シューベルトのピアノソナタ17番のことが記されています。

村上さんは、この楽曲の15種類の演奏家でレコードやCDを持っているそうで、それらを改めて聞き比べてのエッセイなので、僕などは、ははは~っつ、と頭が下がるしかないのですが、でもとても軽快洒脱でした。

で、この本の中で出てきたシューベルトの後期ピアノソナタが無性に聞きたくなり、レイフ・オヴェ・ アンスネスさんの弾くCDを昨日購入(#17, #19, #20, #21が入っている)。今日は、ピアノソナタ第20番を聞き込んでいます。すべらかで小気味良く清涼剤のように心に染み渡りました。

シューベルトは短命に生涯を閉じましたが、同様に短命だったモーツァルトと比べると特に後期のピアノソナタは自問自答的で世の中の評判はそれほど高くなかったそうです。

でも、彼の残したこれらの楽曲は、哲学的なまでにも至高でひとつの妥協も許さぬ表現に満ちています。自らの天命に応えるようにあふれ出る思想や発想をあらわしていくこと、そういう“魂のほとばしり”の一途さも大事だと感じました。

シューベルト:後期ソナタ集

アンスネス(レイフ・オヴェ) / EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)

意味がなければスイングはない (文春文庫)

村上 春樹 / 文藝春秋


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by k_hankichi | 2009-01-04 23:42 | クラシック音楽 | Trackback | Comments(0)

金聖響のベートーベン交響曲第6番

友人が持ち合わせていた最近のウオークマンの音の良さにも愕然とし、年末に自分の携帯プレーヤーを最新のセット&ヘッドホンに買い換えました。すると、自分が動くコンサートホールの中にいるかの如くの高音質。失われていた音楽熱が蘇ってきました。

大学時代にはクラシック音楽鑑賞会(当時は××レコード鑑賞会という名称だった)のなかでいろいろな音楽や曲に触れてきたのですが、社会人になってたちまちのうちに「仕事」の世界にのめり込み、自分の私的音楽の時間を持つことが非常に少なくなっていました。

いま、J-POPからクラシック、詩の朗読、オバマ大統領の演説まで入れ込んで家の中でも聴きまくっています。

その最初に聞き込んでいる曲、それがこの金聖響/オーケストラ・アンサンブル金沢のベートーベン 交響曲第6番ヘ長調「田園」です。

作曲された時代のオーケストラ配置、ピリオド奏法の展開、など金さんの考えがたくさん盛り込まれた演奏で、それはそれは新鮮です。

まず第1楽章の文字通り跳ねるように浮き浮きするような気分に対比しての第2楽章が良い。小川のせせらぎはこんなにゆるやかでたおやかなのだ、という気持ちに包まれます。

そして、第3楽章の牧歌とともに踊り跳ねる人々の光景に対比しての第4楽章の雷雨と嵐を表すリアリティ豊かに弾む弦と爆発する打楽器。

第5楽章は、一転してヴィブラート奏法を展開して穏やかな風景と安泰な気持ちへの回復を知らしめる。

ピリオドとヴィヴラートを対比させ適切に使い分ける解釈を入れることで、こんなにも曲の趣きが変わるのだと本当に感銘。聴き終わると一服のミントのように爽やかで自然で透き通った気持ちになれるのです。

最後に付いている「プロメテウスの創造物」序曲は、この「田園」とは全く対照的に、有り余るエネルギーをぶつけた、というようなこれまたすごい演奏です(こちらはライブ収録)。

ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」

金聖響 / エイベックス・クラシックス


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by k_hankichi | 2009-01-04 01:00 | クラシック音楽 | Trackback | Comments(0)

つぶやき、始動

正月三が日を明けたところですが、自分がつれづれ思ったこと、感銘したこと、触発されたこと、気づかされたこと、などなどを記しておこうと、このページを開設しました。

三日坊主な僕(自分のことを私と書くべきか僕と書くべきか、ですら悩む)ですが、綴っていきたいと思います。

この「つぶやき」をはじめようと思った背景はいくつかあります。

・文字通り、世の中の激変に際したこと
・年齢の大きな区切りの年(10年単位での)
・私的音楽鑑賞空間の入手(高性能ヘッドフォンがもたらした)
・自分の考えの至らなさを省みないといけないという思い
・もっと自己変革していきたいという思い
・大切に音楽を聴き、酒を飲み、本を読まないといけない
・そして時間は有限であると気づいたこと

などなどです。

至らないところ、諸先輩からみれば稚拙なところ、恥ずべきところ、などなどたくさんあるかとは思いますが、どうぞ宜しくお願いします。
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by k_hankichi | 2009-01-04 00:16 | 一般


音楽、小説、そして酒を愛する方々との空間です


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