音楽、小説、そして酒を愛する方々との空間です

by はんきち

カテゴリ:酒( 77 )

ドイツから私のところに訪れてくれるドイツ人は、時折ドイツジンを持ってきてくれる。今回は、Ferdinand's Saar Dry Gin。ルール・ザール地方のジンだそうで、これはとても珍しい。

シュペートレーゼという刻印があって、これはもしやドイツワインの甘味処か?と勘繰る。

さてその味は・・・?

ワイン園に生える香草の薫り高いスピリッツで、それはまさしくドイツの葡萄の樹がその周囲に守って来たボタニカルの香り。

美味い!ロンドンドライジンとは一味も二味も異なる重厚な味。

BREXITをものともしない、新たなるユーロジンだった。


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by k_hankichi | 2017-03-14 21:31 | | Trackback | Comments(2)

金平糖のこと

夕飯を小料理屋で食べていたら、和服を着て飲んでいた隣のおじさんが様々なことを板前さんと話していて、それに聞き耳を立てていると、旅先での読書片手の一人酒も時間をもて余すことがない。

金平糖の話になった。

「チャイコフスキーのバレエ曲のさあ・・・」

という調子かと思ったら、

「金平糖っていうのはさ、由来は知ってるかい、どうやってつくるのか板さん知っとるかい」

板さんは流石に料理人で答える。

「ポルトガルの南蛮菓子ですよね、時間をかけて作られていきます」

「その一番の芯は何か知ってるかい」

ここにきて答えに詰まる。さて何が芯なのかなあ?

ぼくもその先が知りたくなった。

※追伸: 「じつは芥子の実を核にしているのさ」、ということを呟いていたように思う。「芥子」という言葉に、これは聞いて良かったのかな、と思った。

■お店の名物「カニグラタン」
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by k_hankichi | 2017-02-17 08:07 | | Trackback | Comments(2)
毎回驚かされる来訪者は、またもドイツのジンを携えてやって来た。そして気前よく僕にくれた。

こないだはジークフリート(http://hankichi.exblog.jp/25360428/)、というボンのジンだったけれど、今回は、さらに北のハンブルグで蒸留された、Gin Sulというもの。エチケットには海と船が描かれている。

スコッチウイスキーであれば、幾つもの海を制覇したその歴史の滴がありそうなのだけれど、ドイツのジンには似合わない。それでも海と船、ということは、なるほど若しかすると、ハンザ同盟の頃の時代に思いを馳せているのかもしれない。

そのジン、味わってみたら、相当に香草の強いもので、なるほど、バルト海に漕ぎ出でそこを乗り越え南の地に繋がった結果のものであることが、確実に分かった。

■Cláudia Madur besucht die Destillerie von GIN SUL in Hamburg →https://youtu.be/clj3isDiqFA

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by k_hankichi | 2016-12-01 00:17 | | Trackback | Comments(2)
ウイスキーやジン、焼酎などの蒸留酒が好きだ。アルコール度数は高ければ高いほどよい。一方、醸造酒となるとワインだけはいくらでも飲めるが、それ以外はいつも怯んでしまう。宴席でもまずビールで乾杯、ということになるだけでも、そういう雰囲気になりそうな瞬間から、気持ちが消沈していく。国産ビール、アメリカビールそして実はイギリスのギネス系でさえも苦手であり、発泡酒なるものが振舞われそうになると卒倒しそうになる。

そんななかで、唯一心身が受け付けるビールがあって、それはベルギー産だ。種類の多さもあり、新たな味を知ってみたいという興味と相まって、どうしてか苦にならない。日本で飲む際は大抵が330ml程度なので、量的な面でもこれも許容でいうるのだ。

つい先日も、ゆえ有って大使館に赴いたら、ワインとベルギービールが振舞われていて、最初から落ち着いた気持ちで会合に臨めた。

迎えてくれたタンタンの人形とともに、気持ち穏やかな宵だった。

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by k_hankichi | 2016-11-22 06:47 | | Trackback | Comments(4)

もう一人の僕を知りたい

先週末、会社の同僚たちと酒を酌み交わした。二次会までは、言われれば思い出すが、三次会については「楽しかった」という記憶しか残っていなかった。

週が明けて、「はんきちさんと話した人が、大層よろこんでいましたよ」と言われたりして、はて、それは何のことなのかとポカンとさせられた。

或る言葉を繰り返し口走ったということも聞いた。聞き伝てならぬような、ちょっと赤面したいような、幸せに包まれた青二才的なもので、もぐらの穴に入り込みたいほど。お酒はオットロシイ。

しかし、いつも言われるのは、「とっても楽しそうでしたよ」「また飲みましょう」ということばかりたがら、皆さんを不快にはさせていないようだ。

僕の記憶は定かではなく、しかし、もがけども、もがけども浮かびあがらない。

どうにかしてやってみたいことは、やはりそういうもう一人の自分に逢ってみる、ということかな。そしてそういうもう一人の自分と飲んでみたい。
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by k_hankichi | 2016-10-18 21:03 | | Trackback | Comments(2)

夏の酒の肴に翻弄される

夏の酒の肴には、いつも悩む。何か新しい味に出会いたいからだ。

食品店に行けば、新しい食材を探したり、食べたことがない缶詰めを買い求めたりする。

しかしその度に、家人たちからは一歩も二歩も退いて遠巻きにされる。

先週は、オリーブの実のアンチョビ詰め、ナツメやしの実(種抜き)、ローストピーナッツ。

結果は、ピーナッツ以外は惨敗。

オリーブのアンチョビ詰めは塩辛くて仕方がなく、これが地中海の香りだと思い込んでも、なかなか舌が受け付けない。

ナツメやしの実は甘すぎて、アラブ人たちがこの味を渇望することは分かっても、脳が溶けそうで戴けない。

夏の酒の肴を求める道はとどまりを知らない。今日も明日も、来週も、彷徨を誘うのだ。

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by k_hankichi | 2016-08-15 13:38 | | Trackback | Comments(3)
今宵は、鮮やかな青で香草の模様があしらわれたボトルのジンを楽しんだ。ジョードプルという名のロンドン・ドライジン。→http://www.jodhpurgin.com/?lang=en

ボトルは、透き通るようでいて、しかし心がすっと惹き寄せられていく青みを帯びている。ジュニパーベリーのほか、アンゼリカ、コリアンダー、リコリス、ビター・アーモンド、オレンジ・ピール、レモン・ピール、グレープフルーツ・ピール、ジンジャーなど13種類のボタニカル香草が沁み込んでいる。

ジョードプルという名を調べるとそれは、インドのラージャスターン州の都市。青い色の壁の建物が沢山、しかし静かに拡がっている。

この味は、遠くアジアに想いを馳せる西洋人の憧れを誘う。

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■ブルーシティの写真
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Jodhpur Panorama, seen from the Mehrangarh Fort. By Premaram67 - Own work, CC BY-SA 4.0 →https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=45662117

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by k_hankichi | 2016-08-07 00:32 | | Trackback | Comments(4)
ドイツ人から、ドイツジンを頂いた。その名も「ジークフリート(Siegfried)」。→http://www.siegfriedgin.com/

『ニーベルンゲンの指輪』のなかでの、ジークムント王と王妃ジークリントの息子だ。敵を倒した際に、竜の血を浴びて不死身の体となったが、背中に一枚の菩提樹の葉が貼り付いていて、そこだけが血を浴びておらず彼の弱点となった、そしてそして、というような話の展開だったような。

そしてこの酒。ラインラント・ドライジンと書き添えてあり、ボンで蒸留された代物。アルコール度41%。まさに菩提樹(Linden)の花をハーブの一つとして使っている。これを含めて18種類の香草が漬け込まれているらしい。

二年ほど前に「モンキー47」というドイツのジンを飲んで感銘したことを思い出してしまったが(→http://hankichi.exblog.jp/20303090/)、ジークフリートもその期待を裏切らない。ロンドン・ドライジンの歴史を覆すのは、やはりEUの覇者なのか。

歴史の渦の中で、大きな変革を起こしていく国。次はワーグナーを聴きなさい、と云ういざないに思えて、そのなかに、たゆたい揺れる春の宵だった。

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◼このジンの生い立ちの動画 →youtu.be/ZsZzCj-hpYM

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by k_hankichi | 2016-03-02 06:30 | | Trackback | Comments(5)
今年ほど、シベリウスに近づいた年はなかった。次点はいつかといえば、中学1年生のころだ。あの夏休みの暑い日に、学校に出て練習をしていたのが『フィンランディア』で、来る日も来る日もこの曲だった。あの日、窓の外の手が届きそうなところにあるホテルグランドパレスから、韓国の政治家・金大中が誘拐されていたことをあとから知って、子供ながらに驚いたことを鮮明に覚えている。

だから無性になつかしかった。シルバーウィークと呼ばれる今週、酒屋で見つけるや否や、すぐに買い求めたのは、この酒「Finlandia」(→http://www.finlandia.com/en)だった。

クリスタルのように透明なボトルに収められたこの酒は、凍土のなかから生まれた一縷の鋭敏な結晶のようであり、これを昼間から飲み始めていると、かの地の風土と、そこに静かに、しかしその内部では血潮熱く暮らす人たちの心が伝わってくる。

150年の歳月が一挙に縮まった感がある、昼下がりだった。

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■FINLANDIA presents: 1000 YEARS of less ordinary wisdom →https://youtu.be/uZRX3vwkEIQ

 
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by k_hankichi | 2015-09-22 00:23 | | Trackback | Comments(2)
ユニブランというフランス・コニャック地方産の白葡萄から作ったフランスのジンを呑んでいる。g’Vine Gin Nouaison(ジーヴァイン・ノエゾンジン)だ。→http://escapetothegrape.com/

ノエゾンとは「結実」を意味する。ユニブランという葡萄の開花は、たったの二週間しかなく、その時に慎重に手摘した花のエキスを発酵させ蒸留している。一方で、その葡萄の果実を 酵させ蒸留した中間のスピリッツに、8つの植物性成分(ネズ/生姜/甘草/カルダモン/シナモン/コリアンダー/クローブ/ナツメグ)を2~5日間漬け込んでさらに蒸留。最後にその2つの蒸留液をブレンドし銅製のポットで再蒸留。都合、計4回のこだわりの蒸留が施されている酒なのだ。

アルコール度は度数は43.9°と高い。高いのだけれど、それを感じさせないのは優しく純粋に扱われているためなのか。

だから、このジンは何杯でも呑むことができて、知らずのうちに美しいボトルの半分ほどになっているのに気づくのには時間を要しない。

ジーヴァインのノエゾン。そんな格好良い呼び名と味のジンを、そうは容易く飲むことはできないんじゃあないかな。

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by k_hankichi | 2015-04-17 00:34 | | Trackback | Comments(4)