カテゴリ:街角・風物( 399 )

今日は昼前から下町逍遥。深川江戸資料館は、その時代の街並みの風情を再現していて面白かった。

清澄庭園は、込み入った下町のなかにぽっかりと空いたオアシス。大きな池の周りを歩くだけでもひと汗かく。

そして、小津安二郎が卒業した明治小学校に向かう。ここは自分の母親の生家にも近く、もちろん母親もその卒業生だ。昭和初期の佇まいは何処にも残っていないのは、昭和20年の東京大空襲で壊滅的に焼け尽くされたからで、平穏健全な風景が却って怖い。

上野に移動し、「怖い絵展」の二時間待ち行列を横目に、西洋美術館へ。「北斎とジャポニズム」展は、待ち行列無しだったけれど、館内はかなりの混雑。内容はとても充実したインパクト強いもので、西洋画、印象派に多大な影響を与えたことが、本当に良くわかる。

いったいぜんたい、人真似をしてきたのは誰なのかとさえ思うほどで、いやはや、日本の浮世絵師たちの眼力に感服した。

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by k_hankichi | 2017-11-11 15:16 | 街角・風物 | Trackback | Comments(6)
11月になったなあ、と思いながら三連休の最終日をどう過ごそうか朝刊を読んでいたら、はや、神田神保町古本まつりが最終日になっていると知った。あれまあ、俺としたことが、と少々狼狽しながら意を決して身支度を始めていた。

家人は僕よりもあとから起きてきた。いきなり決めたことを悟られてはなるまい。おはようの挨拶のあとは、何食わぬ顔で「今日はいつものように古本まつりに行くんだけれど、どうする?」と問う。

と、どうしたことか。「わたしも行く」という返事。ん?と思いながら、出発可能予定時間を問う。返事はだいぶん遅い時間になっている。仕方なくケーブルテレビでYoutubeにあった仲道郁代の演奏の数々を聴く。だらだらとしていると意外にも家人から身支度完了という宣言。10時過ぎだ。な、なんなのだ・・・早い!と思いながら出発。そして神保町には11時を少し過ぎたところで着く。

さっそくいつものルートで本の物色を開始する。しかしテンポがでない。同伴者の同行が気になるからだ。はぐれさせては厄介になる、と思うから集中力が落ちる。

ところが、である。ある瞬間からスイッチが入り、周囲の風景が沢山の絵の具をごっちゃに混ぜたかのような曖昧な色に変わる。

藤田嗣治の美術展の画集、昭和三十年代の音楽評論集、読んだことがなかった小津映画の評論、音楽を巡る数々の本、そして小池昌代のエッセイなどが次々に手に入ってゆく。悦に入る。同伴者の居場所を常に気にしながらの収穫だったけれども、リュックサック一杯にずしりとくるこの感覚は、朝駆けで出かけて良い結果が得られた漁師の満悦と同じだ(と思う)。

友人が経営する古書店の露店では、30年振りに拙宅の家人が顔を合わせることとなり、ああ、いかに歳月は早く流れるのかということを、改めて感じ入った。「時の過ぎゆくままに」、というBGMが頭のなかで流れた。

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by k_hankichi | 2017-11-06 00:32 | 街角・風物 | Trackback | Comments(3)
シャーデーのファーストアルバム『ダイヤモンド・ライフ』が静かに流れていた。気になるかならないかのぎりぎりの音量で、それは静かな空気にしっくりと合っていた。

左隣に座っていた老齢の男が口を開いた。

「マスター、今年は阪神、もう少しやったね。」
「そうやな、あかんかったな。藤浪なんか20勝してもおかしゅうないんやけど、3勝やからな。どないしてるのやろね。」
「そういえばハンケチ君もそうやな。」
ハンケチ君、そうやそうや。彼はな、何がわうなったか分らんちゅうて、そしたら結局、高校時代の自分のピッチングのビデオを観て直してるうて。そしたら、あのころは腕がピシッとなっとった、やて。分からんのやなあ。」
「そういえば今日はあれやな、ドラフトやな。」
「清宮、どないなるやろな。」
「堀内とか江夏のとき、思い出すわ。何球団が手え挙げたやろ。ぎょうさんや。」
「そやなあ。」

京都駅の目の前に、そんな長閑な時間が流れる喫茶店があった。サイフォンで淹れるコーヒーはとても旨く、トーストとサラダ・卵も期待以上で、これからの定番のお店にしたくなった。

マスターが渋いダンディな男であることは言うまでもない。

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by k_hankichi | 2017-10-26 07:20 | 街角・風物 | Trackback | Comments(3)
台風一過の青空に夢を託したくなった。「希望」を託す、とは金輪際書くまい。

西に向かう列車の車窓からは、富士が冠を被ったりしている。眼下の富士川は水面がひたひたと満ちていて、降雨の凄さを物語る。

今日は新しい明日に向けた一歩の始まり。

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by k_hankichi | 2017-10-23 09:31 | 街角・風物 | Trackback | Comments(2)
映画のように楽しめる機内安全インストラクションに出会った。

こういうときには、不快な気持ちが一気に、払拭され、なにか清々しいまでになる。流石エンタテインメントに力を注ぐ国だけのことはある。

普段は碌に目を向けず耳も傾けない僕だけれど、ついつい見入ってしまった。

一長一短、誰にでもある。どの国にもある。短気になって、ヤケになって、関係を断とうとしてもどうしても付き合い続けなければならないのだから、良いところにも気づいてあげなければ。

■このビデオです。
https://www.youtube.com/watch?v=2HWaaaFcdmQ&feature=share

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by k_hankichi | 2017-10-16 07:03 | 街角・風物 | Trackback | Comments(2)

稲毛のプールセンター

ああ、ここは小学生のころに良くきたプールセンターの少し沖合いだなあ、と来るたびに感慨深く思い出す場所を昨日も訪れた。

いまや国際的なコンベンションセンターとしても有名なこの地なのだけれど、僕が子供のころは、船橋ヘルスセンターやら谷津遊園よりも、さらに先の、プールセンターがある場所としか覚えがなかった。

あの頃、昭和40年代の後半、プールとあれば父親はどこへでも連れていってくれて、だから、稲毛にプールセンターが出来たと知れば即座に家族でそこに足を運んでいた。

遠浅の浜が埋め立てられて海浜公園プールが出来るよりも遥かに昔のことである。

目前に、そこに繋がる浅瀬から生まれた近代都市を眺めていても、「ひよっこ」時代の残響がまだ耳の奥でこだまする。


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by k_hankichi | 2017-10-05 07:50 | 街角・風物 | Trackback | Comments(2)

喧騒を離れての葛飾柴又

実は初めて葛飾柴又に行った。学生時代まで極めて近くに住んでいたのにも関わらず、なにか敬遠していて、結果的にあれから三十有余年。

柴又帝釈天の参道を経て寺院で参拝したあと、寅さん記念館、山田洋次ミュージアムへ。

寅さんの記念館は、予想以上にしっかりした構成で、これには驚いた。周辺の住宅街や、江戸川の土手は喧騒を離れた静寂があって、これも良かった。

松竹映画の裾野の広さに感銘し、お決まりの「とらや」で草団子を買い求め、久しぶりにほっとした夕方だった。

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by k_hankichi | 2017-09-30 21:18 | 街角・風物 | Trackback | Comments(5)
近江商人の話は、西武グループの堤さんの本を読んで少し学んでいた。しかしどんな場所なのかは知らなかった。

そこを訪れ、小高いが厳しくない山々に囲まれた平原と、それに琵琶湖が繋がる地形を眺めてみて初めて 、水陸両面が使える極て便利な場所なのだと分かった。今日と信州を結ぶ場所。また東海道や北陸にも繋がる。

安土桃山時代から江戸時代にかけて、商人たちが生き生きと活動し、また地域間の交流を深めていったころのことを遠く思いを馳せた。

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by k_hankichi | 2017-09-07 19:37 | 街角・風物 | Trackback | Comments(0)

雨に霞む鳩レース協会

電車に乗っていてその前を通過する度に、その協会が現実にあるということがどうも信じられなかった。

どこか深淵というか、実存の果てのような、不思議な行いが営まれているとしか思えなかった。

いったい何のために、ということを訊ねていけば、意外にも、戦争の際の情報伝達手段というところまでたどり着くような予感もする。

平和の象徴は、どこまで平和に絡んでいるのか。それとも現代の目的は違うものに片よしているのか。

エニグマは収束せず、鳩の群れが放物線を描くように飛び去り発散してゆく。

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by k_hankichi | 2017-09-06 09:07 | 街角・風物 | Trackback | Comments(2)
今日は、秋の風に誘われて再び銭湯に向かう。東京都の銭湯お遍路にチャレンジしていて、一度訪れた場所はできるだけ避けるようにしているので、今回は、亀有の第一日立湯だ。
※銭湯お遍路 →http://www.1010.or.jp/銭湯お遍路を始めよう/
※第一日立湯 →https://katsushika1010.com/sento/第一日立湯/

ここは、日立製作所の亀有工場があった場所にほど近く、だから「日立」という名前がついている。戦前戦後に、工場の従業員やその家族が足繁く通った下町風情がまだ残る場所だ。連続テレビ小説「ひよっこ」の風情が残る。ビートたけしも新婚時代に近くに住んでいて、この銭湯に通ったらしい。

入るとすぐ、おしとやかな女性がフロントに座っていることに少々驚く。料金を払うと下駄箱のカギとロッカーのカギを交換してくれる。極めて丁寧な応対で恐縮する。

さて、お湯だ。カランから出るお湯は45~46℃で熱く、そのままではかけ湯ができないほど。湯舟に期待が持てる。

逸る心を落ち着かせ、身体や頭を石鹸、シャンプーで洗ったあとに、ようやく浸かりにいく。慌てて入ると大変なことになりそうだから、しっかりと手で湯温を確かめてからそろそろと入る。ジェット噴流湯は43℃程度だ。心地よい。

足腰マッサージ湯はさらに心地よく、いくらでも浸っていたい気持ちになる。そしてハーブ湯。これはすこしぬるめで、41℃程度。ジェットとマッサージ湯のあとに入ったのは正解。爽やかな気持ちで湯から上がれば、庭先には大きな錦鯉が泳ぐ池があり、再び吐息が清くなる。

すっかり気持ちが良くなって、駅までの道を歩いていたら、昭和30年代的な路地に迷い込み、おもわずそのなかのひとつに足を踏み入れたくなった。

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by k_hankichi | 2017-09-03 18:07 | 街角・風物 | Trackback | Comments(4)

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by はんきち