カテゴリ:街角・風物( 371 )

品川の広場に、心弛む

つかの間のひとときを、品川の広場で過ごした。そこは、かつては東京湾のなかにあり、明治になってから、浄水場として使われていたのだけれど、最近は公園化されまたオフィスビルに臨まれている。

つかの間の時間、そこを覗いてみれば、アイスクリームのコマーシャル撮影の半ばで、その、弛い空気に癒された。

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by k_hankichi | 2017-05-16 22:29 | 街角・風物 | Trackback | Comments(2)
夏に備えての買い物をした。買いたいものは一応整えられたのだけれど、現代の家電製品のバラエティーには度肝を抜かれた。

メーカーというものは何社もあるわけだけれど、それぞれが何種類もの製品をラインナップ展開していて、昨年モデル、今年の最新式モデルが目白押しに並べられている。

省エネ度まで念入りに記載されていて親切なのだけれど、数字があると却ってそれにとらわれて思考にバイアスがかかっていく。販売促進員の言葉巧みな誘導にのっているうちに思いもよらずの次元に入り込んでいて、戻れない世界とは、こういうことをいうのだなあ、と思った。

そんななか、昼過ぎに買い求めた木材製品を思い出し、それを家のなかに並べてみて、ようやく安堵した。

シンプルながら美しい佇まい。奇をてらうことのない木工技能師の技に、ただただ吐息をついた。

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by k_hankichi | 2017-05-14 22:39 | 街角・風物 | Trackback | Comments(4)
京滋地方が銅鐸のメッカの一つとは知らなかった。そしてまた、小中学生の頃は銅鐸の用途使途は不明であると教わったことが最早違うことにも驚いた。

いま訪ねてみると、「鐘である」、とはっきりと記されていて、さらにレプリカが吊り下げられ「どうぞご自由に叩いて鳴らして下さい」と、木の棒が備えられている。

なるほど、鐘ですか。しかしこれらの銅鐸は、どれもが山中にしっかりと整えられて埋められていたそう。僕はこれは、夜中に鐘を鳴らす輩が出ぬよう、そして化け物が出ぬように、そうされたのではないかと推察した。

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by k_hankichi | 2017-05-13 11:38 | 街角・風物 | Trackback | Comments(3)

初めての亀戸天神

学生時代の10年間、毎日の往復通り過ぎて一度も降りたことがなかったその駅に初めて降りた。亀戸だ。そしてこれまた初めて亀戸天神を詣でた。

花には無頓着な僕でさえ、これは美しいと絶句したのが藤の花で、それが重なるように垂れ落ちている藤棚の様は本当に素晴らしかった。

下町情緒豊かな界隈にもそぞろ心は晴れ渡った。

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by k_hankichi | 2017-05-04 18:53 | 街角・風物 | Trackback | Comments(2)
毎日、乗り物で通勤しているのだけれど、そのあいだ本を読んだり携帯電話を見たりしていて、あまり外の景色を眺めていなかったなと思った。

気づいてみれば都心の桜は盛りを過ぎ、そればかりか既に散りゆくころで、皐月の趣きさえ香り始めている。

外を眺めよ!

風情を感ぜよ!

順三郎が世田谷の野道を歩みながら、アポロンの哲人やらシェイクスピアの老婆に出逢ったように、僕たちは春の道端をほっつき歩かなければ。

歩けなければ眺め続けなければ。

浜風さえ吹いているかもしれない。

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■ケーキ越しに春の港を眺める。先日の慶事にて。
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by k_hankichi | 2017-04-12 07:44 | 街角・風物 | Trackback | Comments(2)

三丁目の朝日

予定よりも早く乗り換え駅に着いてしまい、はてと思った。そうか外に出てみようと一歩踏み出してみれば、そこは昭和と平成が複雑に交錯する場所だった。

目の前の地名は台東区東上野三丁目だと知り、そうかこれは『三丁目の朝日』だなあ、と感じ入った。

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by k_hankichi | 2017-03-30 07:24 | 街角・風物 | Trackback | Comments(0)
今朝もみちのくに向かう道すがら。野暮用で一旦上野駅で下車してみると、そこには巨大なる桜のモニュメント。造花なのだろうけれども、生半可でなく圧倒的だ。

桜の下に埋まっているもののことを書いたのは梶井基次郎だったなあと思いながら、下のほうを見ると、あにはからんや、そこにはミニチュアのパンダが遊んでいる図。ああよかったと安心する。

一足早いお花見には、上野の山ならぬ、上野の駅に向かうべし。

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by k_hankichi | 2017-03-24 07:14 | 街角・風物 | Trackback | Comments(4)

街角を訪ねたい時間

南千住から三河島、そしてその三河島から上野と乗車していると、「紆余曲折」とはまさにこのことか、と思う。鉄路の向かう方角が、あちらとおもえばこちら、というように変化するからだ。

少し調べてみれば、常磐線は建設された当初は田端から水戸だったということで、その後10年ほど経たときに、日暮里から三河島に接続されるルートが出来たそう。それにより実質的に上野から繋がることになる(ただし定義上は、常磐線の起点は日暮里)。

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■上野のいま
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by k_hankichi | 2017-03-15 21:33 | 街角・風物 | Trackback | Comments(5)

不思議な感覚の喚起

これが「郷愁」なんだろうか。あるいは単なる「懐かしさ」なんだろうか。

これまで暮らした神奈川の家の外観写真がその地から送られてきて、それらを見た瞬間、胸の奥からじんわりとしたさざ波のような音が伝わってきて、身体じゅうに溢れた。

およそ20年。

なんだそれだけかと思ったのだけれど、振り返ってみれば、社会人生活の半分以上を、また、人生のおおよそ三分の一をここで暮らしたことになる。

初めてその家を観た日。
初めてそこに引っ越した日。
家の前の坂を、小さな家人の手を引いてその母親が歩いているところに遭遇した日。
その家人が初めて自転車に乗れるようになって、家の前の道路を、行って帰って行って帰ってを延々と繰り返していた日。
怒られた家人が行方をくらまし、心配になって探したがどこにもおらず、結局隣家の車の後ろに隠れていた日。
二階の陽だまりの中の午睡。
さまざまな人々の出入り。
沢山の笑い。
沢山の歓び。
いくつもの不安。
いくつもの諍い。
入園、卒園、入学、卒業、就職の繰り返し。

新しい家に比べれば住みにくく、そして田舎とも言ってよい不便な場所にあった。しかし想いと感情は、物理的な大きさや構造とは無関係なのだ。

無尽蔵の記憶と喜びの軌跡の宝庫。そのことに、ようやく気付いた。

ありがとう、おつかれさま。

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by k_hankichi | 2017-03-10 18:39 | 街角・風物 | Trackback | Comments(2)
その名前を聞くたびに、なぜか空恐ろしくなるのだけれど、どうしてもそこを通過しなければならない。綾瀬と北千住の間、そして南千住と三河島の間。それぞれに背筋を縮こませて、過ぎ去ることを耐えていく。

あなたは怖くないの・・・?

同じ列車に乗っている乗客たちの顔色をうかがう。

大丈夫そうなのは何故・・・?

お守りを握りしめているかどうか、確かめたくなる。

この緊張が無くなることはない。もし無くなったとすれば、それは人としての感受性が欠如していくこと。

「国鉄三大ミステリー事件」のひとつ「下山事件」。「国鉄戦後五大事故」のひとつ「三河島事故」。

マタイ受難曲に耳を傾け続けざるを得ない気持ちにするこの空間は、現代の魔界だ。

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※遥か後ろにこんな看板があることを、撮影したときには気付かなかった。事件や事故を忘却の彼方に置いての、うたかた。
 

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by k_hankichi | 2017-03-08 21:38 | 街角・風物 | Trackback | Comments(3)

音楽、小説、そして酒を愛する方々との空間です


by はんきち