音楽、小説、そして酒を愛する方々との空間です

by はんきち

2017年 05月 09日 ( 1 )

『みみずくは黄昏に飛びたつ』(川上未映子、村上春樹、新潮社)をようやっと読んだ。

「私」のことも、騎士団長のことも、雨田画家のことも、免色さんのことも、秋川まりえのことも、みみずくは、ずっと見ていたのだと思った。

川上さんは、次のように言っている。

“人はいつだってたくさん死んでいるけれども、本当はすごいことで、その内部で何が起きているかってことは誰も体験したことがないんですね。死んだ人は教えてくれないから。一つ一つの死に、もしかしたらこれだけのことが召喚されていてもおかしくないと。見えないだけで、知らないだけで、人ひとりが死ぬっていうこたはもしかしたからこれだけのことが起きることなのかもしれない。そのようにわたしもまた召喚されているのではないかと思ったときに、この物語が私の中で現実味を帯びてくるんです。”

あの小説は、ひとりひとりが生きている、生きてきた、ということを洞窟の裏側に回って眺めているのだとも感じた。

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by k_hankichi | 2017-05-09 07:34 | | Trackback | Comments(2)