生きる咆哮と生の讃歌・・・ロジェストヴェンスキーによるシベリウス

あまり馴染んでいなかった指揮者とオーケストラだったのだけれど、まさに度肝を抜かれて、これまで僕がもっていたこ作曲家の曲に対する認識を根底から覆された。

ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー指揮、モスクワ放送交響楽団によるシベリウスの交響曲全集は、これまで接してきてそう思いこんていた静かなる北の大地の透徹な精神世界とは全く隔絶した、生きる咆哮と凄まじき歓喜の歌だった。

凡ゆる音魂は叫び、弦も管も打も、それぞれが迸る律動と脈動に唸りを上げている。

北の地の曲を寒い国の人たちが奏でているのだけれど、何がこれほどまでに心を熱くさせ、嬉しくて堪らない気持ちにさせるのか。

実はちょっと苦手だったこれらの曲たちは、この世知辛い世の中を歩む僕の、これからの絶大な応援伴走者になってくれるということを悟った。誰から教えられなくても。

あまりにも素晴らしいので、この作曲家が好きな友人に知らせたのだけれど、如何に感じただろうか。

■録音
1969〜1974年
■音盤
露メロディア MEL CD 10 01669

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by k_hankichi | 2018-01-08 00:07 | クラシック音楽 | Trackback | Comments(4)
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Commented by maru33340 at 2018-01-08 11:25
ロジェストヴィンスキーのシベリウス交響曲1番を聴きながら久しぶりに心が熱く昂るのを覚えた小林はこの気持ちは一体どこから来るのだろうと思った。
スタート前のマラソンランナーが聴けばどんな坂道も全速力で駆け抜けられるような、試合前のボクサーが聴けばどんなに強い相手にも勝つことが出来るような気がする音楽。
これは何かに似ている。
そうだ「ロッキーのテーマ」だ。
これを感動と呼ばずして何と呼ぶだろう。
この健全な喜悦の感情を現代人は笑うかも知れぬ。しかし、人が人を思い、弱きを助け強きをくじくような真っ直ぐな生き方を誰が笑えるだろう。
そう思った小林は隣にいた川端に「音楽とはそういうものじゃないかね」と語りかけた。
(「ロジェストヴィンスキーといふもの」より)
Commented by k_hankichi at 2018-01-08 11:56
小林さん、私もシベリウスというものは、私が愛してやまない、東山魁夷伯の絵のように、静かで平らかで透明で繊細な世界だと考えていた。それは私が京都の町家に暮らす女たちから感じるものと似通っていて、近づくと離れ、触れるか触れないかのところでかわされる、そういう冷たさの底に少しだけ秘めたる温かさを持つものだと信じていた。
それがだ、あんた、こんなシベリウスに触れてしまったら、私はもう忘れそうになっていた熱い血潮の滾りが再び身体のなかの凡ゆるところに満ち溢れそうになってきた。
音楽というのは、人を狂わせるものだね、あんた。
(川端康成「小林君への手紙」より)
Commented by Oyo- at 2018-01-08 13:08 x
(*^。^*) 小林秀雄さま極寒の作曲家シベリュウスはやはりロジェストヴィンスキーのような指揮者が振ると一段と内に込めた深い音が表現されるのでしょうねー。ま、私はヴァイオリン協奏曲しかほとんど聴いていませんが・・・。
Commented by k_hankichi at 2018-01-08 16:05
おようさん、なかなかどうして、この交響曲は、生命力が湧き上がります。そしてこの演奏は格別に。


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