東京を東に西に南に北に移動したり降りたりしていると、やはり地勢というものに自然と興味が湧く。だからこういう本があればすぐに買い求めて、ふむふむなるほどと頷き、自分の見立てに狂いがないことに悦にいったり、まったく新しい知見や成り立ちの歴史に必要以上に感じ入る。『東京ディープぶら散歩』(町田忍、アスペクト文庫)。
街角や街区の歴史には、江戸から明治、そして大正昭和にかけての風俗の変遷も混じっていて、そこに息づいている人々の日々の生活や気持ち、場合によってはざわざわとした語らいや囁き、呟きまで聞こえてきそう。
だから東京は楽しい。
※追伸
写真は今週訪れた本郷の駅前の喫茶店。えもいわれぬノスタルジーがある佇まいだ。コーヒーも美味かった。