その箱のこと

ストラディヴァリについての本を読み終えて、ひとつの木の箱というものが、途方もなく素晴らしい世界を築くということに改めて感じ入った。

その形が定まって以来、数百年ものあいだ、全く変更が加えられないヴァイオリンという楽器の完成度は比類ないという。その他の種類の楽器は、デザインのみならず構造、構成、材料まで変更に変更が重ねられた。

珠玉の箱。

そんなことを思っていたら、先日の銀座の展覧会で見た、木の箱のことが気になり始めた。

腰高で半間ほどの幅があり、樫の木のような色合いをした二段の整理箱だ。

不思議なのは、その扉の大きさが一段の高さに比べて極めて小さいこと。これでは大きめのものは収納できない。

展示されていた作品の中には、確か石ころのようなもの(箸置き?)が幾つか綺麗に並べられていた。

「顔なし」が並べて面白がっているようにも思える。

実はしっかりとした用途や、その意匠に至る理由があるのだろうと思うが、それは知らないままにしておきたい。

それほどまでに魅力的な箱だった。

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Commented by maru33340 at 2017-09-13 07:53
この箱は良かった。
実は箱の由来や中に入っている石のようなものの用途はあるんだけとそれは語るまい。
ただ石は縄文時代のものだというだけお話ししておきます。
Commented by k_hankichi at 2017-09-14 06:27
maruさん、謎は謎のままが良さそうです。
by k_hankichi | 2017-09-13 07:19 | 美術 | Trackback | Comments(2)

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