『天才』の筆致の偉才

石原慎太郎による『天才』(幻冬舎)を読んだ。まるで田中角栄本人が書いているかのような筆致で、その冴え渡りぶりに舌を巻いた。

田中氏が語っているように思ってしまうのは、何より言い回しが単純で、しかも短文積み上げ構成になっているからか。

文節の構成もそっけなく、「まーそのぉ」とは書いていないだけで、まーそのぉ、田中氏なら斯くも威厳をもって言うだろうなあ、と納得させられる。

石原さんの政治家としての才知や偉業は分からないけれども、書き手としての偉才ぶりは光っている。

豊洲のごたごたに関わらずに、さらに独自なる小説の世界を拓いていって欲しいと思った。

天才

石原 慎太郎 / 幻冬舎

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by k_hankichi | 2016-11-02 07:50 | | Trackback | Comments(0)

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