TBSの日曜昼下がりドラマは、久々に心和み癒されるものだった。『ハートロス~虹にふれたい女たち~』。名古屋CBC60周年記念作品。→
http://hicbc.com/tv/heartloss/
放送局が所在する名古屋が舞台だった。ここは以前は仕事に向かう通過点だったのだけれど、いまやその頃の辛かった業務のことは消し飛んで、しかし味噌でどうだどうだと絡めた味ときしめんの記憶だけが残っている。
そういう場所だったよなあ・・・という軽い気持ちで見始めたドラマは斎藤由貴が主演で、それが分かっただけで背筋を正して見据えてしまった。そういう所作は、その対象が違えども僕の同時代の男のだれもがが処す仕方と近いのかもしれない。
さてその主人公。斎藤演じる深谷桜子は老舗味噌鍋店の女将。娘の深谷佑子(川島海荷演じる)はシンガーソングライターのシューゴ(七瀬公)の追っかけをしている。そんな彼の作る詩に対して、年齢を偽ってコメントをし始めた桜子。歌手からのレスポンスに彼女は心ときめき始める。
「人って、本当の子供時代が終わると、短い大人の時代があって、それが終わると、また長い子供時代に帰っていくのよ」、という台詞を彼女の友人は呟く。だからそういう大人の時代を楽しめ、ともいう。
桜子は学生時代から詩を愛し、西脇順三郎と武久夢二が好きだという。むむむ・・・。西脇を挙げるとは、まさに俺の好みとピッタリじゃ。
そんな彼女はどのようにレスポンスをしていくのか・・・。
この作品は、今年度の文化庁芸術祭参加作品だという。地方の放送局の頑張りようを応援したい。
■番組トレイラー →
https://youtu.be/bs5gSDKqfyY