『ガセネッタ&シモネッタ』(米原万里)の諧謔

米原万里の著書を読むのはおそらく初めてかもしれない。『ガセネッタ&シモネッタ』(文春文庫)は諧謔に溢れていた。

ベルギーの観光地で明らかになった日本人の連れション癖。世界七不思議とされた。他国からの客は、わざわざ外出時にやたらオシッコしたがらないという。

年に一、二度、飛び上がるような特ダネの機密を耳にすることがあり、胸に秘めているのが辛くてたまらなくなるという。通訳料が高いのは口止め料も含まれているからに違いない、と纏める。

外国人が云わんとしていることを意訳して、「棚から牡丹餅」、「脛に傷をもつ身ですから」など表現すると、「「へぇ~、ロシアでも、『脛に傷持つ』なんて言うんですねえ」と感嘆され、却って恐縮する話。

普段は知らぬ通訳業界の話題に、苦笑いすることの連続。世知辛い毎日のなかち、一服の清涼剤を含んだ気がした。
 

ガセネッタ&(と)シモネッタ (文春文庫)

米原 万里 / 文藝春秋

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by k_hankichi | 2016-07-23 07:25 | | Trackback | Comments(0)

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