出張の際に機内で観たもう一本は『フランス組曲』だった。→
http://francekumikyoku.com/contents/story.html
題名にちょっと期待して観始めたのだけれど、バッハの『フランス組曲』は一欠片も使われていない。
ストーリーは、アウシュビッツでその生涯を閉じた女性作家イレーヌ・ネミロフスキーによるものだそうだけれども、そういう境遇にあるシーンは一つもなく、唯々占領下のドイツ人将校に恋をした女の目線で描かれる。音楽を専攻していた将校は映画の原題にあたる曲を彼女に書き残すが、センチメンタルな通俗さだけだ。
この作品の魅力は、主演のミシェル・ウィリアムズのそこはかとない色気、ただ一つそこにある。すこしだけ半開きの口は、しゃべっていなくても催眠術にかかりそうになった。
■作品
監督:ソウル・ディブ
製作:ザビエル・マーチャンド、ロマン・ブレモン、マイケル・クーン、アンドレア・コーンウェル
キャスト:
ミシェル・ウィリアムズ(リュシル・アンジェリエ)
クリスティン・スコット・トーマス(アンジェリエ夫人)
マティアス・スーナールツ(ブルーノ・フォン・ファルク中尉)
サム・ライリー(ブノワ・ラバリ)
ルース・ウィルソン(マドレーヌ・ラバリ)
製作年・国:2014年、英仏白
■映画トレイラー →
https://youtu.be/n9ByewpM7Ro