器楽曲を合唱に編曲したロランス・エキルベイによるアルバムを買い求めて聴き入っている。本来の編成から楽器や構成をアレンジしたものは大抵うまくいかないものが多くて、というかこれまで殆どそういうものしか出会ってこなかったので、あまり期待をしていなかったのだけれど、ロランス・エキルベイだけは特別だった。
その珠玉が、マーラーの交響曲第5番嬰ハ短調のアダージェット。ちょうどweb版『オーケストラがやって来た』で山田和樹/日本フィルによる春の演奏会の透明に浄化されていくような熱演を味わっていたばかりだったので、ますます呼応した。
忘我、そして天への昇華というものがどういうものか分からなくなったとき、必ず耳を傾けないといけない。
■曲目
バーバー:「アニュス・デイ」[弦楽のためのアダージョOp11 を作曲者本人が編曲]
マーラー:「いかなるドイツの空も」[原曲:交響曲第5 番第4 楽章アダージェット] (ジェラール・ペソン編1958 年)
バッハ:「不滅のバッハ」[原曲:「甘き死よ来たれ」BWV478](クヌート・ニーステット編)
ショパン:「ラクリモーサ」[原曲:練習曲変ホ短調Op10-6](フランク・クラウチク編)
ラヴェル:「溜め息」(クリュトゥス・ゴットヴァルト編)
ヴォルフ:「見捨てられた娘」、
ヴォルフ:「古い絵に」(以上クリュトゥス・ゴットヴァルト編)
ベルク:「ナイチンゲール」(クリュトゥス・ゴットヴァルト編)
マーラー:「私はこの世に捨てられて」(クリュトゥス・ゴットヴァルト編)
ドビュッシー:「夕べの鐘」(クリュトゥス・ゴットヴァルト編)
ショパン:「眠れ、幼子イエス」[原曲:ピアノ・ソナタ第3 番ロ短調Op58 よりラルゴ](フランク・クラウチク編)
■演奏:ロランス・エキルベイ(指揮)、アクサンチュス
■録音:2001 年2 月モーゼル県メス、アーセナル・ホール
■音盤:Naive V4947
■accentus -Transcriptions (Mahler - Symphonie n°5 - Adagietto)
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https://youtu.be/hQ4r6u_680c■CD全体の宣伝:Accentus, Laurence Equilbey - Transcriptions
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https://youtu.be/CuZJstG1aQU.