出張先の道すがらに、「ペグマタイト産地」というような道標があった。
なにかい?マグマ大使からの授かり物かい?・・・頭を掠めたのはそういう思い。
調べてみると、日本の三大ペグマタイトの一つだという。そして、びっくりしたのだけれども、まさにマグマの析出結晶物だという説明があった。
成分は石英、長石、雲母が主であり、さらに蛍石、黄玉(トパーズ)、石榴石(ガーネット)、緑柱石(ベリル)、電気石(トルマリン)など。
へい、こりゃ宝石箱みたいなものだ。
地球が生まれ造営されてゆくなかでの出来事が、こんなかたちで現れている。
何十億年も歴史に比べて、僕らのそれぞれが生きている時間の短いことよ。
ちっぽけな存在。虚勢を張って生きても仕方ない。
自然のままに結晶してゆく鉱石のように、僕らは純朴にしてゆくのだ。