家人から、ブルッフって格好いい曲だねぇ、と話しかけられて、え?あ~うん、そうだね。と答えていた。
けれども思い返せば、学生時代、それも高校生の頃、曲名当てクイズに没頭していた日々にしか聴いていなかったように思う。音盤も手元にはない。
これはいけないかもしれない、と買い求めた。諏訪内晶子、ネヴィル・マリナー指揮、アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズによるものだった。
実に鮮烈なる演奏。「かっこいい」という表現は、まさにこういうことを言うのだろう。オリンピック競技での技術難度であればウルトラCであることは間違いない。
寒さが一段ときびしくなった朝が、さらに凛とした。