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by はんきち

『困難な成熟』を読んで未成熟度を知る

内田樹の『困難な成熟』(夜間飛行刊)を読了。夜間飛行という会社が運営しているメールマガジンに寄稿したものがもとになっている書だ。

内田さんの著作を読んでいるとドッグイヤー(ページの角折り)だらけになってしまうのだが、この本もそうなった。

「働くということ」という章には、レヴィナスによる次のような事柄が紐解かれている。

(1)他者がいる。
(2)その他者が何かを欠如させ、それが満たされることを求めている。
(3)「あなたの欠如を満たすもの、それは私である」という名乗りがされる。

これだけ条件が整わないと「可能」文は語れないのです。
この三つは、それによって「人間の社会」が始まる基本条件のようなものです。たぶん、これが人間が人間であるための基本条件なのです。哲学的な言葉づかいで言えば、それは「飢えているもの、乏しきものとしての他者の切迫」、「その飢えを満たし、贈与するものとしての『私』の立上げ」という表現に置き換えることもできます。

養老孟司の思想と通じるものがある。

僕自身が成熟するまでには、まだまだ時間がかかると改めて悟るのだけれど、いまの自分の道を進めていってよいのだ、とほっと安心する何かがある。

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困難な成熟

内田樹 / 夜間飛行

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by k_hankichi | 2015-11-24 00:20 | | Trackback | Comments(2)
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Commented by およう at 2015-11-24 10:57 x
このような出版社があるのですね。
内田氏の何か教師的視点での内容のようで・・・。

Commented by k_hankichi at 2015-11-24 17:54
はい、おようさん!そういう本でしたが、なかなか良かったです。