バッハのリュート組曲と無伴奏ヴァイオリンソナタを演奏した音盤を何の気なしに買い求めたらば、それは素晴らしい演奏だった。
どんな感じなのかといえば、38万キロ離れた彼方の月の夕暮れに、地球を眺め、そこへの想いを寄せながら一人寂しく弦を弾いている、というようなものだ。
リュートやヴァイオリンの音色がギターに変わるとき、「さみしさ」ということが、ずしんとした重みとともに心の底に沈んでいく。
静まりかえったその世界に落ちていくことで、じぶんの心が見えてくるような気がする。
■曲目
Disc: 1
1. Suite, BWV996, in E minor
2. Suite, BWV1006, in E
3. Partita, BWV1004, in D minor
Disc: 2
1. Suite, BWV995, in A minor
2. Suite, BWV997, in A minor
3. Suite, BWV998, in D
4. Prelude for Lute, BWV999, in D minor
5. Fugue, BWV1000, in A minor
■演奏
ルイジ・アッタデモ
■収録
2010.10、Calenzano, Firenze, Italy
■音盤
Brilliant Classics 94294
→
http://www.brilliantclassics.com/articles/j/js-bach-suites-for-guitar/
■生演奏のバージョン →
https://youtu.be/PHc7RueOsnE