アンネ・ゾフィー・フォン・オッターによる歌曲とシャンソン
先週、新宿の中古CDショップで見つけるや否や抱えて離さなかったのが、この音盤で、そのシックなデザインのジャケットに内包された音楽は、案の定、凄いものだった。アンネ・ゾフィー・フォン・オッター(Ms)によるフランス歌曲とシャンソンのカップリング盤「Douce France(優しきフランス)」。
聴いたことがあまりなかったレイナルド・アーンの歌曲や、フォーレの「三つの歌」、ドビュッシーのビリティスの3つの歌は珠玉。そして、それに引けもとらない素晴しさは、バルバラの「ゲッティンゲン」、「なんて美しい季節(9月)」。
ジョセフ・コスマの「枯葉」は極めて枯淡の味わいがあり、レオ・フェレの「ミラボー橋」やジャン・ルノワールの「聞かせてよ愛の言葉を」は秋にまさしく相応しい。
初秋の夜が更け行くとき、心の底に静かに重なる愛があった。
■曲目
<CD1> 歌曲
(1)アーン: 『灰色の歌』より いみじき時
(2)アーン: 最も美しき今
(3)サン=サーンス: 月の光
(4)サン=サーンス: 私に何も言うことがないのなら
(5)サン=サーンス: 行け、行け、船よ
(6)アーン: 離れ家に閉じ込められたとき
(7)アーン: 私は口づけをしたから
(8)アーン: 田舎の墓地
(9)フォーレ: 『3つの歌』より 秘密op.23-3
(10)ラヴェル: 『クレマン・マロの2 つの風物詩』より スピネットを歌うアンヌへの
(11)ラヴェル: 愛に死せる女王のためのバラード
(12)ドビュッシー: ビリティスの3つの歌(全3曲)
(13)レフナー: 『4つの詩』よりop.5 ひびの入った鐘
(14)レフナー: セレナード
(15)サン=サーンス: 死の舞踏
<CD2> シャンソン
(1)バルバラ: ゲッティンゲン
(2)グランツベルク: パダム・パダム
(3)フェレ: サン=ジェルマン=デ=プレ
(4)バルバラ: なんて美しい季節(9月)
(5)ルマルク: パリで
(6)ハジダキス: 若い郵便屋
(7)ルグラン: 双子姉妹の歌
(8)ルグラン: 君なしで生きていく
(9)コスマ: 枯葉
(10)ショーリアック/トレネ: 優しきフランス
(11)トレネ: ブン!
(12)フェレ: ミラボー橋
(13)ムスタキ: タンドル国の地図
(14)アーン: 秋の歌
(15)ルイギ/モノ: バラ色の人生
(16)ショーリアック/トレネ: 残されし恋には
(17)ルノワール: 聞かせてよ愛の言葉を
■録音
<CD1> 2013年2月、ベルヴァルドホール(ストックホルム)
<CD2> 2013年5月、アトランティス・スタジオ(ストックホルム)
■音盤:Naive V5343
■珠玉の歌バルバラの「ゲッティンゲン」を歌うオッター →
https://youtu.be/Z-v3fW9kQuI■同じくバルバラの「なんて美しい季節(9月)」を歌うオッター(写真が美しい) →
https://youtu.be/Og8z__fSvK8■音盤のトレイラー →
https://youtu.be/WpwErMyDAdM