音楽、小説、そして酒を愛する方々との空間です

by はんきち

「じぇえ」に安堵する・・・「ぶたぶたがおがお、うおぉ、ぴょんぴょん」

まだ学校に通っている家人たちは、五月雨式に帰宅してくる。全員が揃って食べるということは、まず無い。

食事を作って準備している家人は、だから一人一人が帰るたびに食卓に一式づつ料理を並べる。食べさせては皿を片付けさせ、自分で下げない輩を叱りつけ、また次の者が帰宅すれば料理を並べる。僕もそんなふうに並べてもらう二等兵の一人だ。

「これじゃ、“ぶたぶたがおがお、じぇえ、ぴょん”、みたいだろ」

と言ったら通じた。

「そうだね、でもそんなかしら、何か違うような」
「ぶたぶたがおがお、の後は、じぇえ、でそして確かウサギが飛び上がるから、ぴょんで終わるだろ」
「そうかしらね」

まあどちらでも良いので疲れもあり眠った。

朝になって思いだし、やはり心配になって調べたら、次のよう。

「ぶたぶた がおがお うおぉ ぴょんぴょん」

ん?「うおぉ」か?「じぇえ」はどこにいった?

更にストーリーを調べてみる。

子ブタが歩いているとアヒルに出会い、一緒に山に出掛けると、トラに出会い、ウサギに出会い、それぞれが鳴き声を歌のように連ねて楽しみながら歩く。

一方、山奥からは鳥たちが降りてくる途中で、そいつら(しじゅうがら、すずめ、尾長鳥)は、一同に次のように歌っていて、これまた騒がしい。

「つぴつぴ ちゅんちゅん じぇえ」

ぶたぶたグループと、つびつぴグループは出会い頭のようにぶつかり、歌合戦。

「ぶたぶた がおがお うおぉ ぴょんぴょん つぴつぴ ちゅんちゅん じぇえ」

こりゃ、やかましい、と皆は頭を抱えて逃げ出す、という筋書き。やっぱり、「じぇえ」、が入っていた。

福音館書店の月刊絵本「こどものとも」のなかの『ゆかいなさんぽ』(土方久功)は、僕の語感をたいそう触発し育てた。楽しき時代を想いだし、みちのく行脚も文字通り愉快になった。

ゆかいなさんぽ (こどものともコレクション2011)

土方久功 / 福音館書店

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by k_hankichi | 2015-07-16 06:28 | | Trackback | Comments(4)
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Commented by およう at 2015-07-16 08:10 x
あー、夏休みで皆さま次から次とお帰りのご様子が・・・擬音効果素敵\(-o-)/
Commented by k_hankichi at 2015-07-16 18:30
おようさん、はい、擬音が楽しいです。この、ぶたぶたくんの絵本は、確かシリーズものになっていたと思います。
Commented by s_numabe at 2015-07-17 08:00
この絵本『ゆかいなさんぽ』の作者である土方久功(ひじかたひさかつ)は、昭和の初め、近代的な文明社会を嫌ってミクロネシアの孤島で暮らしたユニークな彫刻家・民族学研究者でした。その熱く自由な生涯については、岡谷公二氏の評伝の傑作『南方漂泊 土方久功伝』(河出書房新社)をぜひご一読ください。だいぶ以前の刊行ですが、アマゾンで手に入るみたい。
Commented by k_hankichi at 2015-07-18 09:15
numabeさん、そうなのですね。ミクロネシアの孤島で暮らすとは。さっそく注文をしました。