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極寒の地の苛立ち『凍氷』(ジェイムズ・トンプソン)
ブログ知人の紹介を読みながら(http://pinhukuro.exblog.jp/22714525/)、フィンランドという地の凍りつくような淋しさを想いやった。そしてその地のことを知りたいと思った。ミステリー作品『凍氷』(ジェイムズ・トンプソン、集英社文庫)。

これはある殺人事件と、政府高官の汚職、そして第二次世界大戦中に起きたフィンランドでのユダヤ人虐殺を調べていく事件とが絡み合ったストーリーだ。永久凍土が解けていくように、すべての謎が浮き彫りにされてゆく。

殺人事件が起きた経緯やそのなりわいの描写はあまりにもエロティックでグロく、読み進めていくうちに気持ちが悪くなる。しかしそれとは別の旋律が、専門的なる次元で流れていて、フィンランドという国のなりわいの辛さ哀しさを知っていく。当時の政治家や軍部によるユダヤ人たちへの迫害という、これまで知り得なかった事柄が次々と紐解かれていくことで、この小説が、汚らわしさだけの世界から脱するものとなっている。

薄暮と極寒のなかに人間の欲望と冷徹が蠢く土地。ヘルシンキ経由というフライトが最も欧州に近いとされている今、いつかそこに足を踏んでみたいと思わせる小説だった。

以下、参照される人物の一人、マンネルヘイム大統領について、Wikipediaから。
■カール・グスタフ・エミール・マンネルヘイム(フィンランド語: Carl Gustaf Emil Mannerheim、1867年6月4日 - 1951年1月27日)
フィンランドの軍人、大統領。フィンランド軍の最高司令官としてフィンランド内戦、冬戦争、継続戦争を指揮した。
士官候補生としてロシア帝国陸軍に入隊し、日露戦争などで実績を積み将軍となった。第一次世界大戦中にフィンランドが独立すると、その後の混乱から起こったフィンランド内戦で、白衛軍(英語版)の司令官として闘った。独立早期、フィンランドが君主制を目指した際には摂政として連合国に独立承認を求めた。その後、一時は公職を離れたが、第二次大戦突入前の情勢不安の中で先の実績を買われて国防委員長となり、軍の装備の更新などに力を入れた。その後のソ連との戦争である冬戦争、継続戦争においては最高指揮官となり、フィンランドの防衛を行った。継続戦争の戦況悪化とナチス・ドイツとの同盟の責任から大統領を辞したリスト・リュティを継いで、1944年から1946年にかけて第6代大統領となり、ソ連との難しい講和を成し遂げ、独立を保った。
2000年のフィンランド国内の調査においてフィンランドで最も偉大な人物として選ばれた。

凍氷 (集英社文庫)

ジェイムズ・トンプソン / 集英社

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by k_hankichi | 2015-02-01 00:18 | | Trackback | Comments(2)
Commented by saheizi-inokori at 2015-02-01 11:12
デザインの素晴らしさなど、憧れの国のように思い描く人にはショッキングな小説でしょうね。
アメリカ人の嫌らしさもうまく描けていました。
Commented by k_hankichi at 2015-02-01 11:27
saheiziさん、ショッキングでした。しかしいろいろな思惑の人たちが居てもおかしくないな、と歴史を紐解き思い直しました。

そうそう、アメリカ人はいつもこんな感じです。この欧州に祖先が居るような人でも。