音楽、小説、そして酒を愛する方々との空間です

by はんきち

BGMに気が散って・・・焼き肉とヴァイオリンソナタ

昨晩は、ある仕事の打ち上げを兼ねて、ともに頑張った同僚と酒を酌み交わした。何年もかけて今の状態まで何とか持ってきた感慨。気持ちが昂り、身を乗り出しながら語り合い始めた。

しかし、である。そのときようやっと気づいた。『春』なのだ。

それもきちんとした演奏。誰なのかしら?おっ、次のフレーズは良いなあ!

対話しながら片方の耳ではその旋律を追わざるを得ず、口角泡をとばしながらもどこか醒めたところがある。

しかし・・・。焼き肉屋でどうしてBGMがベートーヴェンのヴァイオリンソナタなのだ?議論しながらもエニグマになる。朗らかにカルビを喰らう趣旨? サンチュの緑の象徴?

複雑なる交錯のなか、曲が終わった。安堵。

あちこちのテーブルの無煙ロースターの上でじゅうじゅうする音と、歓談の声がワワーンと重乗する。再び対話に腰が入る。焼酎が進み始める。

しかし・・・こんどは弦楽四重奏曲だ。おわぉ~。よい曲。目を閉じ聴き入りたくなる。

おっと。いやいや、ここは名曲喫茶ではありませぬ。焼き肉喰らう場所なのです。

フランクの四重奏曲、ストップ、禁止。

そう女給さんに言おうとして、時間が止まる。・・・う、美しい人。

にっこりされて、こちらは目をパチパチしてしまう。い、言えない。

「このフランクを止めてください」なんて。

みなさん、いま、この経済環境のなか、必要なことがあります。焼き肉屋のなかでは、歌詞無しの歌謡曲くらいにさせます。決して良いクラシック曲は流さないようにさせます。私は約束します。焼肉屋は、香ばしく肉が焼ける音と、盃が重なる音に満ちた混沌とした場所にすることを。そして酒と談笑と混濁の空間にすることを。

選挙カーの上で声を高くして叫びたい気分になった。
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by k_hankichi | 2014-12-11 07:52 | 街角・風物 | Trackback | Comments(3)
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Commented by およう at 2014-12-11 11:09 x
何ていう焼肉屋さんでしょう!はんきち殿の頭の中の混乱が伝わってきます^^
Commented by maru33340 at 2014-12-11 16:48
焼き肉にフランクはないなあ(>_<)
どういう意図なんでしょうか?
Commented by k_hankichi at 2014-12-11 17:52
おようさん、焼肉屋さんは、選曲には無頓着なんですね~。
maruさん、クラシック音楽を流して、戸迷わせて、考えがまとまらずに高い肉を頼ませる戦法と読みました。