くだんの『偉大なるヴァイオリニストたち』(ジャン=ミシェル・モルク、ヤマハミュージックメディア)の付録CDは、クライスラーからクレーメルまでの50人のヴァイオリニストの芸術や技法が、よく出ている演奏が一、二曲ずつ収められている。
これを聞いていると、昔、おかねが無かった学生時代に聴き込んだCBSソニーの「音のカタログ」のことを思い出す。
ああ、こんな素晴らしい曲が有ったのか、とか、この演奏、すす、すごい、買いたい、がお金が無い、千代田区立図書館にも無いから、冬休みの郵便配達のアルバイト終わるまで待ちかあ・・・。
あのころ、いつも音楽を渇望し、餓えていた日々だった。
あの焦燥感が蘇ってきたような気がする。