だれもが劇場で饒舌に生きているようなの国

ヨーロッパでは、そのように感じないものが、ここにいて訪ねる先ごとに感じるのは、「ここはだれもが劇場にいる」というようなことだ。空港、ホテル、レストラン、会社、廊下、どんなところでも。

プロフェッショナルな人、ワーカー、ハウスキーピング、掃除の男、路上で金を請う人、テレビのインタビュア、プロテストする人々・・・・。みな尤もらしい。苦虫を噛み潰すように要求を言ってくる人、世界を股に掛けてセールスしている人、極めてゆっくりと道を歩く人(過激に体重がある)、コマーシャルの語り。

極め付きは、やはりテレビの天気予報だ。低気圧が西海岸遠方からやって来て、ベイエリアを通過し、風がこんなに強まり、あっちは曇り時々晴れ、その南側は少し雨がぱらつく、などを、必要以上に饒舌で、大きな身振りと言葉の抑揚で畳み掛ける。

なるほど~!と関心しているうちはまだよい。これが毎時、あるいは連日だと、次第に疲れてくる。その力の入れようは何なのだ、本当にそんなに激情があるんか!と、問いただしたくなる。頭が馴れないのは時差ボケだけではなく、こういうことが重なるからかもしれない。

今朝は、必要以上に騒がしい鳥の鳴き声で目覚めてしまった。
「チッチーロ・リロリロ・チロリロリロ・リロリロリー」
「チッチーロ・リロリロ・リロチロリロ・チロリロリロリー」

何という名前の鳥だろう。饒舌すぎる囀りだ。ホトトギスのぶっきらぼうさをこいつに聴かせたい。

控えめで、静かで、しかし丁寧な東の国が懐かしくなる。たとえそれが少しずつ変容しつつあるとしても。
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Commented by およう at 2014-05-29 11:16 x
そちらの喧騒が見事に伝わってきます。鳥の鳴き声までも・・。
語学講座を聞いておりますと英(米)会話の時間、何故こんなに騒々しいの?と思ってしまう私でしたが、米語ってそういうものなのですね^^
Commented by k_hankichi at 2014-05-29 23:02
おようさん、国のなりわいが、そういうものですから、あるがままに受け入れるのみです。東洋の島国は静かです。
by k_hankichi | 2014-05-29 00:12 | 街角・風物 | Trackback | Comments(2)

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