昨晩は、仕事の区切り & 新たなる成長を祈念した飲み会。そのなかで持ち込まれた酒はブレンデッドスコッチ。
アルコール度の高い酒を好む僕は、手を上げんばかりにその酒を求め、ストレートで口にした。美味いなあ、自宅で飲むいつものそれとはずいぶん異なる。樽の香り、ピートの香りとでもいうのか、ぬるければぬるいほどに蕩けるようで、そこがまるでスコットランドの寒い風の吹く寂れた街角のパブで飲んでいるかのような感覚に陥る。
二、三杯、そして四、五杯と軽々と呷り続ける。
隣の席、前の席の人たちとの会話はにぎやかになり、その喧騒の中でも酒を味わうことは忘れない。うっとりとして恍惚となる。限られた時間が、永遠に繋がるのかもしれないと思った瞬間、帰京しなければならない頃合いだということに気づき、後ろ髪を引かれる思いで、和気藹々としたその場をあとにした。
一日たって、あの美味い酒はどんなものだったのだろうと思ってWebで調べてみれば、それはバランタインの30年物で、市価72,000円という値付けがされていた。
ああ・・・、なんと性急なる飲み方をしたことか。
「かの洋酒 香り重ねて 思い出す 後ろ髪引く 碧き眼差し」 (作:「智恵子抄」を想うはんきち)
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http://www.ballantines.ne.jp/products/30years.html