『日本と台湾 ―なぜ、両国は運命共同体なのか』(加瀬英明)
雪に閉ざされて一歩も外出できないこの寒い日、久々に痛快喝破の新書を読んだ。心が熱くなった。『日本と台湾 ―なぜ、両国は運命共同体なのか』(加瀬英明、祥伝社新書)。
台湾を訪問するたびに、とても心が休まり安堵するのに対して、中国を訪問するとどうも心がわさわさして不安になっていたのだが、その訳の源流にたどり着く。
いろいろと書き連ねると、ぐたぐたな記載になりそうなので、ここは出版社による本書の説明を引用しておく。
「説明中国の台頭と剥き出しの野心によって、いまや窮地に立つ台湾。それもやむなしの大勢となりつつある国際世論。だが中国の台湾吸収は、日本にとっても対岸の火事ではすまされない。国内随一の知台派であり、台湾の消滅は日本の亡国につながると焦慮する著者が、豊富な台湾人脈を駆使して、その真の姿に迫る。」
著者の経歴もすごい。
「1936年、東京生まれ。慶應義塾大学、エール大学、コロンビア大学に学ぶ。「ブリタニカ国際大百科事典」初代編集長。外交評論家として内外に豊富な人脈を築き、77年より福田・中曽根内閣で首相特別顧問として対米交渉に貢献。日本ペンクラブ理事、松下政経塾相談役などを歴任。」
とある。
政治のことには疎いのだけれど、自分の学生時代のこと(日中国交正常化だ、すごいよなあと素直に感心していた)を思い出すと、どこか隅っこに隠れたい気持ちになる。