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by はんきち

人は理由を探し求める

自分が過ごす場所、学舎、乗る車、仕事をする先、などなど、人生の一大事からちょっとした事柄まで、人は理由を捜し求めるものなのだなあ、と昨日は改めて思った。

僕からは非の打ち所のないほどの眺望と採光、施設をもった出来たてのその部屋を一目見て、ああ自分ならここに住みたいと思ったのだけれど、家人のひとりは納得できないところがあるようで、それは眼下に少し覗く場所だった。

それはお寺で、その裏にはもちろんお墓が少しあり、それがどうも怖く思えるらしい。

そこを除外してしまうと、もう我々の条件からは途方も無く逸脱してしまい、もはや青天井になってしまう。

僕はそこで一計を画した。堂々とした枝振りの桜の大木が連なる。紅葉も植わっている。寺なのに神社の鳥居まである。広大な敷地のそこは由緒ある場所と睨んだ。

江戸時代からの寺だとすれば、幕末にも関連するかしらん。なにか頭に浮かんで来そうで、早速寺の名前を調べ、Googleで検索した。

さすれば、幕末や維新における日本の改革をうちすすめた維新の十傑ゆかりの場所とわかる。彼は和宮降嫁や王政復古を策し、日本政府首脳となる。大久保利通や伊藤博文、津田梅子らを部下に配したり、西郷隆盛、板垣退助らに真っ向から挑み退けた知性派。日本初の国葬で葬られた人だった。

それを知って家人は、手のひらを返すように歴史歴史と叫び始める。安易なり、住みかとするに値するには墓が歴史に刻まれていることなり。そういう理由が心地よくするものなり。

斯くして騒動は一件落着と相成った。
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by k_hankichi | 2014-01-27 07:58 | 街角・風物 | Trackback | Comments(3)
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Commented by maru33340 at 2014-01-27 12:56
そりゃあ、実に良い。
Commented by およう at 2014-01-27 22:27 x
なにか公私ともにお忙しそう・・、お身体お気をつけになってください。
Commented by k_hankichi at 2014-01-29 22:00
おようさん、maruさん、私ごとは、まだもう少し残っています。春がくるかどうかです。