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by はんきち

千駄ヶ谷の銭湯で、美術Dayの最後を締めくくる

今日は、美術Dayだった。仲のよい友人が、以前たどったルートにプラスアルファ。

朝一番は根津美術館。コレクション展・国宝燕子花図屏風(かきつばたずびょうぶ)。尾形光琳と琳派の競演。僕の感性からは、光琳のその作品ではなくて、鈴木其一(すずききいつ)の夏秋渓流図屏風に感銘した。

森の中を流れる渓流が、うねる瞬間をとらえているのだけれど、夏の山百合、秋の紅葉が右左の屏風に展開される。それは時系列的につながっているのだろうが、しかし、もちろん季節は異なる。時間の流れがあるのにもかかわらず止まっているというその関係が理念的でとても良い。むかし読んだ、『パンチャ・タントラ』というインドの話と、ムンクの『叫び』が同時にそこに存在しているような感覚。静止が、永遠に繋がるその瞬間を感じる。

さて、その美術館の庭園。都心の起伏あるその渓谷のような場所には、まさに、この光琳の燕子花(かきつばた)が咲き誇っていて、それはその盛りを過ぎていたが、なにか、大都会の底にある、唯一の良心、というような佇まいだ。

岡本太郎記念館は、先の美術館から、歩いてものの2分ほどのところにある。太郎がアトリエ、そして住居として使っていたその場所は、閑静な住宅街の中で、その空間だけが、一挙に1960~70年代に遡った感がある。時代が進まないということにも価値があることがわかる。

新宿でオディロン・ルドンの講演会を聴いたあとは、歩き疲れた脚を癒したくなり、千駄ヶ谷の銭湯『鶴の湯』に向かう。ここは、国立能楽堂のちょうど裏にあって、瀟洒なるマンションと昔ながらの住宅街に挟まれた風呂屋という意外さに驚く。レトロな木造の建物のなかの天井は高く、石川県の見附島が男湯、富士山が女湯の壁絵だ。

44℃の熱い湯に入っていれば、この界隈を歩いてきた疲れがすべて癒されてきて、もうこの週末はこれで出来上がった。

■夏秋渓流図屏風(鈴木其一)ココ→http://atelierrusses.img.jugem.jp/20100425_689005.jpg

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by k_hankichi | 2013-05-18 21:38 | 街角・風物 | Trackback | Comments(6)
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Commented by saheizi-inokori at 2013-05-18 21:52
銭湯体制にあった頃はここもよくいきました。
最近は平和になりました、へい。
Commented by k_hankichi at 2013-05-18 22:05
saheiziさんの御用達だったのですね。おそらく昔と殆ど変わらない佇まいと思います。
Commented by maru33340 at 2013-05-19 05:16
完璧なる散歩コースなりね。
Commented by k_hankichi at 2013-05-19 07:34
「趣味は散歩」と言えるようになりたいです。
Commented by Je at 2013-05-19 10:59 x
すごいですねー!ハード散歩!
最後に疲れを癒す熱めの銭湯。
とても真似できない・・・。
お風呂も40度まで!ヤケドしてしまいます(^_^;)
Commented by k_hankichi at 2013-05-19 18:26
Jeさん、ハード散歩は、相当ハードなのですが、だんだんと身体が慣れてきたような気がします。熱いお風呂は、頭までしゃっきりしますよ。