朧月を見ながら湯に浸る

会社帰りに、どうも無性に大風呂に入りたくなって、日曜日に訪れたばかりの日帰り露天風呂まで足を延ばした。

交通の便が良い場所ではないから、入浴客はあまり居ないかなと思いきや、各浴槽には一人は入っていて、たがら客は七、八人は居ることになる。

身体を洗って、早速入ったのは『ザクロの湯』。果実の香りと、この実特有な隠微な雰囲気が相まって、気持ちはゆるゆるとリラックスする。

夜空に並んだ壺風呂にじゃぶんと浸かったあとは、隣の岩風呂に。そこには、アキレス腱くらいまでの浅く広々とした岩棚があり、寝そべることができる。

その場所を独り占めしながら、長々と体を横たえる。少し出っ張った石を枕代わりに仰向けになって空を見上げると、目の前には朧月。美しい形の三日月F943.gifだ。

ぼんやりと、たゆたう気持ちの中で、煩雑な思考が単純化され、そしてそんな思考もやがて意味を為さなくなる。

うとうとと眠ったりしながら、軟体動物のようになりかけたところではっと気付き、朦朧とした単一生命体として、無事帰還したのは夜も更けたときだった。
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Commented by maru33340 at 2013-05-16 20:50
良いなあ。
無事に帰れてなにより(^^;
Commented by k_hankichi at 2013-05-17 06:39
デカケルトキハ ワスレズニ!
デヌグイ イッチョウ、カエパン イッチョウ!
(From ジャック)
by k_hankichi | 2013-05-16 07:25 | 街角・風物 | Trackback | Comments(2)

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