池之端にある江戸っ子の聖域(地獄の天国)・・・六龍鉱泉

谷根千の締めくくりは、地獄の天国。

池之端の不忍池のタワーマンション(友人が似ている映画俳優が住んでいる)の裏に、ひっそりと隠れるように、それはあった。

台東区公衆浴場・六龍鉱泉。ココ→http://www.yunokuni.com/tokyo/vol10/next01.html

れっきとした温泉である。1931年(昭和6年)の開業以来おなじ建物だということだけれども、古臭さは感じない。それはどうしてかと考えたら、僕が子供の時に行っていた銭湯のその雰囲気と同じで、ああ見慣れた風景だなと即座に馴染んだからだろう。壁絵はお決まりの富士山ではなくて渡月橋。これは珍しい。

さて、そのお風呂。湯船の湯は、ブラックコーヒーのように黒い。泡がぶくぶく出ている大きめの浴槽と、その隣は小さめで泡無しだ。

泡の出ているほうに身体を沈めた。

おっ、おっそろしく熱い。じ・・・地獄。。。45度くらいはありそうだ。入っているあいだじゅう、「う~」「おう~」「えう~」という声を発してしまう。

うー、堪えられん。隣の湯船で、身体を冷やそう!

そう思って、隣に移ろうとし、指先で温度を確かめた瞬間、熱っつ・・・!! 何だこれは?冷たいやつではないのか?

湯船に挿し込んである温度計を見ると、なんと46度。何回も見返してしまった。いったいどうなってるんだ・・・。

再度、温めの(とはいえ45度!はある)主浴槽に入りなおした。だんだんと体は馴染んでいく。拷問であることには変わりはないが、我慢することが大切、と思いこむことにして、江戸の掟に従った。

時とともに、地獄のなかで気が遠くなるような気がし、しかしやがて、そこは楽天に変わっていった。

江戸っ子の風呂の神髄を、初めて実感した夕方。その空は、なにかとっても青々として美しかった。

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Commented by saheizi-inokori at 2013-04-27 21:59
あはは、いきましたか。
志ん生の「強情灸」などのマクラを聴いて行くともう一つ味わいがあるかもしれないです^^。
Commented by k_hankichi at 2013-04-28 00:00
たしかに、あう、うう、えう、と声を出している私の横で、お年を召した方が、どこ吹く風と入っておられました。這う這うの体で出てきた私を冷ややかに眺めていたような・・・。
by k_hankichi | 2013-04-27 21:00 | 街角・風物 | Trackback | Comments(2)

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