文字どおりの道案内・・・『調律師、至高の音をつくる 知られざるピアノの世界』(高木裕)
『調律師、至高の音をつくる 知られざるピアノの世界』(高木裕、朝日選書)を読んだ。文字どおりの初めての世界を案内されたよう。
ピアノの調律は、「整調」、「整音」、「調律」という三段階を経ておこないこと。
家庭や学校の楽器を調整する調律師と、コンサートホールやスタジオの楽器を調整する調律師の違い。後者はコンサートチューナーとも呼ばれること。
19時開演の
コンサートでは、調律師は13時に会場に入るということ。
著者からみて、ピアノ弾きとピアニストは明確に分かれていること。
音をこんなに大切にし、そして聞き分けられる人がいたんだ、と感心した。
この人が招聘し、この人が調律したピアノで弾いた、ジェルメーヌ・ムニエによるドビュッシーの録音が出ているそうで、矢も盾もたまらず聴きたくなった。