徳永英明の自作アルバム『WE ALL』を聴いている。ポピュラーな聴き知った曲とは違い、彼によるオリジナルで馴染むには時間がかかる。
そんななかで、冒頭の『ことば』は、ことばの大切さに気付く、じんとくる曲だ。
“心から愛していたあなたのことを
今は会えなくなったけど
あなたとの記憶だけは時が経っても
やさしい気持ちで語れるの
遠ざかるあなたの
足音を今でも
追いかける夢を見るよ
たあいのない
言葉を口にしてしまって
ごめんねと言えなかった
言葉って本当は
仲良くなるためにあるはずなのにね
素直になれなくて
涙をずっと堪えながら
背を向けていた”
ところで、僕のウォークマンでは、この音盤が終わると、ウェーベルンの交響曲第二番がかかる。この組み合わせは爽快なる草原から帰ろうとしたら、言葉を失った妖怪潜む沼地にでて、しまった、という感がある。