萩原麻未さんの演奏と素晴らしい写真(ジュネーブ国際音楽コンクール)
今年の
ジュネーブ国際音楽コンクールで、萩原麻未さんが第1位を獲得した。いまはピアノ部門は数年に1回しか設けられず、また、第1位を与えない開催回も多々ある。なので凄いと思う。アルゲリッチは取れたが、ポリーニは2位しか取れなかった。2回挑んで2回ともだ。
このコンクールのWebで、Bertrand Cottetというカメラマンが撮影した、実に素晴らしい映像がある。モノクロだ。とにかく良い写真だ。これを観ているだけでもなんだか、コンクールを聴きにいっているような気がする。
http://www.rsr.ch/espace-2/sites-speciaux/concoursgeneve/
http://www.strates.ch/3053_concours_de_geneve_2010←こちらは詳細版。
そして演奏。萩原さんは、ファイナルをラヴェルのピアノ協奏曲で挑んでいる。これもコンクールのWebで聴くことが出来る(すごいことにダウンロードまで出来る)。まじに凄い演奏だ。
http://www.rsr.ch/espace-2/sites-speciaux/concoursgeneve/
第一楽章ですでに鳥肌が立った。はじけるパワーで、オケを巻き込んでいる。第二楽章。アルゲリッチとはまったく異なる弾き方で、感情が静かに湧き出て流れ落ちるような、たおやかさと情念の絡み合ったような感じだ。胸の奥が小刻みに震えるような、不安なような、それほどどきどきする。第三楽章は躍動の渦だ。乗りに乗っている。そして、あっという間に頂点に上り詰め終わる。その瞬間にジーンとする。