『街場のアメリカ論』・・・視野の広さの大切さを知る
2010年 09月 05日
『街場のアメリカ論』(内田樹著、文春文庫)。出張中にすこしづつ読みはじめ、さきほど読了。友人の薦めの通り、目から鱗が何枚も落ちた。一刀両断、痛快至極だった。
確かに、1853年にペリーが来航したにも関わらず、米国が好きだったフロンティアスピリッツ(西漸[せいぜん])が止まったのは、南北戦争(1861-1865年)があったからなのだ、と腑に落ちた。アメリカのなかで内戦が起きていたから、国を挙げて西漸するということができなかった。
もしも南北戦争がもっと前に起き、収拾されていたとすれば、米国は挙国一致で日本に攻め入り、またたく間に植民地にしていたということも、有り得た。英仏はその機会をうかがいながら、結果的にそれは果たせずに、しかし明治政府に深く関与し続けた。
そして、現代アメリカ論。アメリカは遠からず「没落」する、としている。この説には、頷くところがある。この何十年の間、アメリカには暴虐無人ぶりを見せつけられ、しかして双子の赤字だったり、国内の生活格差や差別も厳然としてあるからである。世界をリードするお手本の国だとは、感じなくなってきているからである。
著者は、反ユダヤ主義が起きるだろうというローレンス・トープという人の説をも紹介している。第一次世界大戦後のドイツのように。でも、僕はこれは起きないだろうと思う。ユダヤ人は、報道、出版、銀行、エンタテイメントなど数々の機能・機構を支配しているからだ。
しかしながら、自棄になったアメリカの選択するだろう手段を想像することは怖い。不利な立場に陥らせた相手を、徹底的に叩こうとするのではないか?また、国内の反動勢力をも、徹底的に粛清しようとするのではないか。
アメリカという国は、才能ある存在に対しては、ある程度公平公正に機会を与え、さまざまなアイデアを具現化し、技術を発明し、仕組みを創造する場を許容しつづけてきた。それができる場であるから、世界中から優秀な人材が集まってくる。
その機能が弱くならないように、いかにその仕組みを回し続けるか、それが問われ始めている。自らを省み、自制し、是正し、真の意味での「公平公正」な規範を創りだす、そのことを強く望む。
アメリカという国が反動しないようにするためにはどうするか。・・・それは、夢の実験場でありつづけてもらうことしかないのだ、と思うのだ。
確かに、1853年にペリーが来航したにも関わらず、米国が好きだったフロンティアスピリッツ(西漸[せいぜん])が止まったのは、南北戦争(1861-1865年)があったからなのだ、と腑に落ちた。アメリカのなかで内戦が起きていたから、国を挙げて西漸するということができなかった。
もしも南北戦争がもっと前に起き、収拾されていたとすれば、米国は挙国一致で日本に攻め入り、またたく間に植民地にしていたということも、有り得た。英仏はその機会をうかがいながら、結果的にそれは果たせずに、しかし明治政府に深く関与し続けた。
そして、現代アメリカ論。アメリカは遠からず「没落」する、としている。この説には、頷くところがある。この何十年の間、アメリカには暴虐無人ぶりを見せつけられ、しかして双子の赤字だったり、国内の生活格差や差別も厳然としてあるからである。世界をリードするお手本の国だとは、感じなくなってきているからである。
著者は、反ユダヤ主義が起きるだろうというローレンス・トープという人の説をも紹介している。第一次世界大戦後のドイツのように。でも、僕はこれは起きないだろうと思う。ユダヤ人は、報道、出版、銀行、エンタテイメントなど数々の機能・機構を支配しているからだ。
しかしながら、自棄になったアメリカの選択するだろう手段を想像することは怖い。不利な立場に陥らせた相手を、徹底的に叩こうとするのではないか?また、国内の反動勢力をも、徹底的に粛清しようとするのではないか。
アメリカという国は、才能ある存在に対しては、ある程度公平公正に機会を与え、さまざまなアイデアを具現化し、技術を発明し、仕組みを創造する場を許容しつづけてきた。それができる場であるから、世界中から優秀な人材が集まってくる。
その機能が弱くならないように、いかにその仕組みを回し続けるか、それが問われ始めている。自らを省み、自制し、是正し、真の意味での「公平公正」な規範を創りだす、そのことを強く望む。
アメリカという国が反動しないようにするためにはどうするか。・・・それは、夢の実験場でありつづけてもらうことしかないのだ、と思うのだ。
by k_hankichi | 2010-09-05 10:57 | 本 | Trackback(1) | Comments(3)
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
タイトル : なぜ岡田外相たちが辞任しないのに支持率があがるのか 内田..
普天間基地移転問題でいち早く鳩山の方針に異を唱えて国外、県外は難しいから嘉手納がいいと言った岡田外相をはじめとする北沢、平野、、およびその背後で蠢いた官僚たちのありようを見ているとそもそもアメリカと対等に議論しようとする気持などまったくうかがわれなかった。 普天間問題が鳩山辞任の大きな理由になるのなら当然岡田、平野、北沢、前原も引責辞任すべきではないのか。日米関係にかかわる政治的言説の主流は「アメリカへの従属なしに、アメリカからの独立はありえない」というねじれたロジックを戦後ずっと繰り返してきた。......more
普天間基地移転問題でいち早く鳩山の方針に異を唱えて国外、県外は難しいから嘉手納がいいと言った岡田外相をはじめとする北沢、平野、、およびその背後で蠢いた官僚たちのありようを見ているとそもそもアメリカと対等に議論しようとする気持などまったくうかがわれなかった。 普天間問題が鳩山辞任の大きな理由になるのなら当然岡田、平野、北沢、前原も引責辞任すべきではないのか。日米関係にかかわる政治的言説の主流は「アメリカへの従属なしに、アメリカからの独立はありえない」というねじれたロジックを戦後ずっと繰り返してきた。......more
果たしてアメリカが「夢の実験場」であり続ける健全さを何時まで持ち続けられるか、見定めなくてはなりますまい。
そうですね。その夢が壊れたと分かった瞬間(というか本当は壊れているのかもしれないのだけれども)、起こす行動は、はかり知れません。しでかすことが、また非論理であろうことは推察できるのです。
日本の没落の方が早いような気がします。



